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2006年5月 7日 (日)

ほんとうのほんものなのだ(その2)


アクィレギア・スコプロルム」 人工衛星のように開いた距がとても華々しく、見ていてカッコイイ花ですね。ネバダ4000m産。
前回の「アクィレギア・サキシモンタナ」と同様に、最近あまり本物が出てこなくなったのが「アクィレギア・スコプロルム」(Aquilegia scopulorum)です。
上の写真のものは、北米でも唯一、「ナチュラルシード(ワイルドシード)」のみを販売している種子屋さんのもので、ネバダロッキー12000フィートの標高にて採種の種子からの実生です。
大きく人工衛星のように開いた距と、パセリの様な灰青色の繊細な葉がいかにも「スコプロルム~!!」と言う感じの素敵な花です。残念ですがこのタネ屋さんは余り一般的では無く、当然、代金カード決済なんぞは出来ないプラントハント・ナーセリーです。

この写真の「アクィレギア・スコプロルム」は、ロッキーでも中堅の種子屋さんのタネからの実生です。やや、大き目ながら灰青色の葉と、距の長く伸びた花はそのものだと思いますが、全体に幾分大柄のものです。このタネ屋さんも以前は「ワイルドコレクト」の種子がメインだったのですが、最近では各地の種子屋さんと交流があり、この種子も残念な事に産地が明記されていません。

この写真の「アクィレギア・スコプロルム」は、北米ではかなり有名なシードナーセリーからのタネを蒔いたものです。産地はユタ2400mの産となっております。しかし、この個体以外にも咲いた花はバラバラで、あきらかに「アクィレギア・セルレア」の顔が見え隠れするものもありました。とりあえず「スコプロルム交配種」として秋のリストに載せたものです。
この産地がワイルドコレクトによるものか、それとも、この産地の栽培品からの採種種子なのかは定かではありませんが、もし、ワイルドコレクトの種子なら自然交雑種で大変な珍品でしよう。(解説の書き方から見ると、そんな感じなのですが?)
ただしこの種は、個体によっては「園芸的価値」が非常に高く、見方によっては「原種よりも良いかもしれない」と思えるものがあります。
これはこれで選別を重ねると面白いので、とーぜん色々と遊んでみています。
その他にも欧州のナーセリー等には「スコプロルム・プルプレクサンス」等と称するものも時折販売されているようですが、どー見ても「スコプロルム」の血なんぞ感じないただの濃色のオダマキです。
最近はタネ屋さんも山へ行く「苦労」よりも手元で出来る「楽」を選ぶのか、蒔いてみて「アレアレ?」と感じるものが多くなってきました。(それなりに明記してもらえれば、それはそれでいいんですけどね。特にネット購入やカード決済可能のシードナーセリーに多く見られるようです)
まあ、育てるほうが「そうだ」と信じて育てていれば、何の問題も無いんでしょうけどね。(深く考えてはいけないのかしら・・)
余談ですが、突然電話をかけて来て「タネが欲しいからタネ屋を教えろ」と言う問い合わせがたまに来る事があります。
当然商売ですからそんな事教える筈がありませんよ、教えてもきっと解らないでしょうしね。(だいたい種子銀行やトンプソン辺りを紹介して終わりかな)
また、ある国内のナーセリーなどでは、ひとが苦労してやっと手に入れたレッドデータ植物ばかりを狙い撃ちする様に注文してくるところがあります。その度にこちらは「ナイ」と言っていますが。(この様な植物は、先ずマニアの方優先に増殖してますので・・・)
こういう事は、自分が今日まで苦労して培ってきたものを土足で踏み躙られる様で、とても気分の悪い時があります。
自分で苦労もせずに「楽」を選ぶのは時代の流れでしょうか。
人の苦労なんぞは関係なく、何でも楽して手に入る時代なのですね。
残念ですが色々な意味で常識やモラルが問われる時代になりました。

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