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2006年5月31日 (水)

今日から始まり・・

今日は休園日で、昨日からの腰痛も酷いので、一日家の中での仕事です。
いよいよポット上げも進んできたので、今日から本格的に「夏リスト」作りに入りました。
去年は6月末頃にやっと作りあがったのですが、今年はなるべく早めに作りたいので、6月20日頃を目処に頑張ってみようと考えています。
相変わらず、サウスレアだのアンドロサーケやヘンなアブラナ科だのと、高山帯でも更にその上を行く辺りの植物たちが沢山有りますので、なるべく少しでも涼しいうちにお届けできればと考えているのですが。
国内産の一風変わった植物たちもポツポツと有りますので、その辺もお楽しみに。
ここのところ毎日、実生のポッと上げと雪割草の種蒔き、そしてイカリソウの種蒔きと植物の写真撮影等、毎日がアッと言う間です。
ややオーバーワーク気味なのか、昨日から左の腰から付け根にかけてに痛みが走ります。
売店のほうもいよいよウチョウランのシーズンに入りますので、盛夏前のもうひと頑張りです。今はバテてられませんね。
「本リスト」(秋リスト)はお蔭様で残部ゼロになりました。有り難うございました。
さーテ、もうひと踏ん張り。ガンバルぞー!

エゾムラサキツツジ・紫花八重咲き」 
珍しいエゾムラサキツツジの紫花の八重咲き種です。花弁に生きたオシベの痕跡があり、交配も可能だと思います。時に流通している白の八重はメシベの痕跡があるので、交配できれば楽しさも数倍ですね。(出来るかな~?)
こんな花も「夏リスト」には出ていますよ、お楽しみに!!

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2006年5月29日 (月)

中央アジアの「ナガシベオダマキ」


アクィレギア・sp・クヒスタニカ」 アジアには珍しい長シベで距長のオダマキ。見た感じは北米産の様です。写真の様に株元から次々と花茎を出して不思議な姿に仕上がります。
今からもう10年位前の話です。かの色々な意味で世界的に有名なプラントハンターのヨゼフ・ハルダ氏の手により、中央アジア(確かキルギス天山かタジキパミールの3500~4000mだと思った)で発見された不思議なオダマキを種子リストの中に見出しました。
名前は「アクィレギア・SP・クヒスタニカ」と書いてあります。
オダマキの仲間はこのブログでもちょくちょく登場しますが、僕の好きな植物のひとつで「ライフワーク」のひとつでもあります。
当然、早速注文をして種を蒔いたのですが、細かく切れ込んだ灰青色の葉姿は一目で虜になりました。
花が咲いて又ビックリ、藤色の花弁と白い花冠の丸く良く開いたその花は、長く突き出たシベと、長く伸び上がった距を見て「ロッキー産かしら」と見間違うほどにアジアらしくない姿で開花しました。
「フロラ・オブ・CCCP」で調べてもこのようなオダマキは出ていません。全く未知の花です。
当時は結構苗が出来たのですが、殆ど販売してしまって、今はどのくらいが生き残っているのでしょうか?
この個体も、当時販売したさいたま市のOさんにお分けしたものの実生苗の里帰りです。
今年は久々に数株が開花しているので採種も可能です。来年あたりはリストにでも販売しようかなと考えています。
(その後、学名はついたのでしょうか?・・・まさか又「アクィレギア・ジャミラエ」じゃないょネェ)
それにしても、中央アジアには未知の植物がまだまだ眠っています。
一つ一つをじっくりと掘り返してみたいものです。
ちなみに、この花型は良く見ると中国原産の「黒花オダマキ(アクィレギア・ビリディフロラ)」にそっくりです。
そんなところからも何か関連性があるのかもしれませんね。

アクィレギア・ビリディフロラ」 「黒花オダマキ」の名前で時々流通しています。全体の花型は前種とよく似てるかもしれません。でも、葉や全体の姿は全然ちがいますけど。

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2006年5月27日 (土)

いまどきのイワチドリたち


イワチドリの色々」 どれもこれもすーっごく綺麗な花ばかりです。
今年はこれまでに無く「イワチドリ」が注目されました。
関東ではどうしても「ウチョウラン」の影に入って注目度も低かった「イワチドリ」ですが、今年はちょっとこれまでとは違う様子です。
そもそも「大仁王」が発見されて以降、イワチドリもウチョウランに負けじと大輪化に入り、今日ではウチョウランに負けず劣らずの花の大きさになりました。
花模様も「紅一点」は当然として、輪郭を彩るイワチドリ独自の「メタリック」芸が進化をして、二重覆輪の様な迫力のあるものから、「陣羽織」や「武大系」等の花全面に斑紋を散らす美しいものも見られ、「本当にこれイワチドリだけの交配?」と言う言葉が多くの方の口から聞かれました。
以下の写真は、当園にて選別した今年の人気花です。
雰囲気だけでもご覧下さい。

左「彩雲」 メタリックが良く目立つ色合いの良い花。
右「白大仁王」 巨大輪の純白大仁王。迫力一杯の花。


左「花しぐれ」 舌全面に霰の様に散った斑紋が可愛らしい。
右「御神火」 ビロード状の大紅点がクッキリと鮮やかな花。


左「漁火」 全面に染まった二重覆輪は絵に書いた様。
右「朱麗」 朱桃色の一点花はまだ珍しく不思議な雰囲気。


左「永遠」 二重覆輪の円弁がとても端正。秘蝶系の銘花。
右「円心」 白地の中心にクッキリ染まった紅一点が美しい。


左「道化師」 白地に紅斑紋を流し染めた面白い雰囲気の花。
右「武王」 これぞ大仁王一点花というド迫力の巨大輪銘花。


左「夢つづら」 巨大輪の舌に星空の様な斑紋を散らし美麗。
右「紅帝」 烈火の如く大きく染まった大紅点はすごい迫力。

マダマダ有りますがこんなところで、。
そろそろ花も終わりに近づいたので、明日は少し交配でもしてみようと思っています。
「イワチドリ」まだまだ進化しそうですね。

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2006年5月26日 (金)

落・ち・た~!


イカリソウのタネ」 鞘がこの位に膨らんだら、緑色のうちに落下してタネを蒔きます。この頃に忘れずに袋かけをします。
このところほぼ毎日、8時過ぎまで「雪割草」の種蒔きをしています。(やっと700ポット、まだまだ)
また、色々な花が咲いている時期なので、多い時では1日100枚以上も写真を撮っているので、家に帰ってからもその整理で追われています。
そろそろ「幻の夏リスト」も作らなくては夏が過ぎてしまうので、毎日やる事で一杯になって、ブログを書いてる暇も無くなって来ました。
そんなこんなで忙しくしている間に、折角交配した「イカリソウ」のタネが落ち始めました。
「イカリソウ」のタネは鞘が緑色のうちに落ちて弾けるので、採種のタイミングがなかなかつかめません。
最初の頃に交配したものは袋をかけておいたのですが、あとから交配したものは「未だ早いかな」と思って袋をかけていませんでした。
そんな中で忙しくなって、少し忘れていたら案の定、幾つかの鞘が落下してしまったのです。
「小さなタネなんで探すのがたいへんだ~」と思いながら棚下を探すと、意外、種は簡単に見つかりました。
「イカリソウ」の仲間のタネは、タネを「アリ」に運ばせる「アリ植物」です。種子の回りにアリの好む物質を含んで、それによってアリを集めて土の中に運ばせる仕組みになっています。
棚下を除くと成る程「アリ」がうろうろとしています。
一生懸命「イカリソウ」の種を運ぼうと集まっているのです。
「これは簡単に見つかるね」とピンセットを持ってきて、「アリ」を退かしてタネを一粒一粒拾って袋に入れていきます。
タネを入れた袋を見ると「あれれ」アリが数匹入ってしまいました。
今回は「アリ」に助けてもらいました。(感謝・・)
でも、一部の交配は解らなくなっちゃいましたけど。(残念・・)
種取りが終わるといよいよ「イカリソウ」も株分けの季節です。待っているマニアの方も多いので早めに始めたいのですが、いかんせん全部分けるとえらい量です。
これまた、大変な仕事になるんですよね~。
大変だ~!

イカリソウの作場」 これゼ~んぶイカリソウの仲間です。様々な品種が沢山ありますよ。そろそろ株分けの時期で待っている人も多いのですが、それを考えるとまたまた大変だ~!

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2006年5月21日 (日)

11年目の再発見!


ツリパ・アルメナ・リシカ」 イランやコーカサスの草原に生える小型のチューリップ。躍動感ある草姿と鮮やかな色彩が魅力的な花です。
夏眠性の球根植物の植え替えは夏に行いますが、様々な球根植物を育てていると、必ず、毎年の様に優先順位が決まってきます。
当然ながら売れ筋の「ナルキサス」から始まって、「クロッカス」「ラケナリア」「テコフレア」・・・等と続くのですが、自分一人の楽しみはいつも一番最後。酷いときには時間も無くて「表土替え」だけで済ませてしまう事もしばしばです。
或る日、ふと球根植物の作場を眺めると、普段見慣れないチューリップが咲いています。
「ツリパ・アルメナ・リシカ」(Tulipa armena v.lycica)、コーカサスの高原に生える小型の原種チューリップで、灰緑色のウエーブのある葉姿と、真紅の半開花が特徴的な美しい花です。
「こんな花知らない、いつ入手したんだ」と思いながらそ~っとラベルを見てみると、「平成7年2月実生」と書いてあります。
何と、平成7年に実生をしてから何時の間にか忘れて、11年目にして花が咲いてやっとその存在が思い出されました。
「こんなの蒔いてたんだ~」、やっぱり余り憶えていなかったようです。
先日の「カロコルタス」等もそうですが、どーも球根植物の中には実生しても何時の間にか忘れてしまっているものも少なくないようです。
だからこそ、花が咲いたときの感動はひとしおなのかも知れませんね。

明日の夜から2日程旅に出ます。
そのお話は水曜日にご報告。かな?

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2006年5月20日 (土)

天使のウインク♪♪(その2)



マツゲカヤラン」 その素性すら殆ど知られていない幻の着生ラン。舌の回りに生えるまつ毛の様な「フリル」でウインクしてね。
このピンぼけの写真を見て「オオッ」と思った貴方、貴方は相当な野生ラン通ですね。
この植物の名前は「マツゲカヤラン」、その存在は古くより知られているのですが、細かい文献は無く、詳細も正体も不明に近いまま、今日まで「幻」とされていた「着生ラン」です。余りに珍しいので「レッドデータ」からも殆ど外されていた程の着生ランです。
マツラン(ベニカヤラン)の仲間としては国産で唯一の秋咲きで、写真の株も知人の所で10月末に撮影しました。
「殆どおんなじ」と言われるものが台湾の合観山の周辺に多く見られて、「ゴウカンカヤラン」と呼ばれています。姿も確かに小振りながら20年位前に育てた「ゴウカンカヤラン」と良く似ています。
全体にモミランとべニカヤランの中間的な姿で、着生すれば丈夫で、時折、枝を出して分株します。
天災と人災により多くの野生ランが姿を消していますが、この植物の発見のきっかけとなったのは天災です。
数年前の台風で屋久島原生林の木が倒されて、ヤマグルマ倒木の地上15m付近の地点に数株着生していました。何と樹上15mです。これではおいそれと見つかる訳がありません。
天災で消えるものもあれば、天災により発見されるものもあります。
自然とはそういうものなのでしょう。
当園の「マツゲカヤラン」も、現在結実中です。
何とか採種して、フラスコ実生により新たな苗を生産し、開花出来たらと考えています。
その時はその可愛いまつ毛で、やっぱり「ウインク」してね。

今日は、朝から感じていた通り、昼過ぎ頃から雲行きが怪しくなってきました。当園は田んぼの真ん中なので「落雷」だけには気を使っています。
携帯でギリギリまで雲の動きや落雷情報を見ていましたが(今は便利です)、4時チョッと前より危ないので園を閉めました。
閉めて直ぐ、「雷」の閃光と「滝の様な雨」が降ってきて取敢えず一安心です。
この時期から夏過ぎ頃までは雷や突風、雹等に要注意です。
またまた神経を使う季節になりました。(ヤダヤダ)

マツゲカヤランのタネ」 何とかフラスコ実生をして、多くの苗を作りたいのですが・・・。何れはリストに出してみたい植物です。

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2006年5月19日 (金)

天使のウインク♪


カロコルツス・トルミエイ」 まるで「まつ毛」の様な短い毛が花全体を覆っています。ウインクされたらとってもSexy!
先日訪ねた知人のハウスの棚下で「オッ」と思う花が咲いていました。「これは素晴らしい」と思った次の瞬間、「これもって帰ってイイ?」とまたまたプライド無きおねだりが無意識のうちに口から出ます。(悪い癖だーぁぁ)
思ったとおり「やっぱりぃ」と言う表情をされながらも「いいっスよ、でも発芽はいいんスけど、後で枯れちゃうんですよね」との事。
この植物の名前は「カロコルツス・トルミエイ」(Calochortus tolmiei)で、北米ロッキーのオレゴンやカリフォルニアの高山に生えるユリ科の球根植物です。
特にこの種は、花全体に短い毛が真っ直ぐに生えていて、丁度花を取りまく「まつ毛」の様な雰囲気がなんともセクシーな花です。
この仲間は細い茎にチューリップの様な花を数輪咲かせるものが多く「カナディアン・チューリップ」等とも呼ばれていますが、実際、栽培には癖があり、種子の発芽が好ましくなく、発芽しても毎年少しづつ消えて、開花までに6~8年位を有するものが多くあり、やっと開花の頃にはせいぜい1~2株しか残っていないといった現状です。
時にロッキーの「ワイルドコレクト」のタネ屋さんには多くの種類が見られますが、前記のような理由から余り入手を好んで行っていません。
下の写真は以前、カリフォルニアのタネ屋さんから種子を入手して実生をしたものですが、7年目にしてやっと開花しました。ただし、ラベルが読めずに種類がわかりません。
一部では園芸化されている様で、時折、切り花等も売られている様ですが、まだまだわが国では一般的ではない様です。しかし、多くの写真を見れば見る程、それぞれの花のどれをとっても様々な特徴があり、原種を集めているだけでも結構なコレクションとして確立するでしょう。
こういう花たちも「食わず嫌い」では無く、何とかその美しいまつ毛で「ウインク」して貰えるように努力しなくてはいけませんね。
少しでも多くの人が育てられる花にして行かなくてはいけないと・・・・・・。
そのときは頼むから、そのセクシーなまつ毛で「ウインク」してね!()♪♪
ちなみに、松田聖子の「天使のウインク」のサビの部分は「天使ウインク~♪♪」では無く「天使ウインク~♪♪」ですので、カラオケで歌われる方はお間違い無く・・・・・・ねっ!(ドーデもいいでーすよ♪♪)

カロコルツスの仲間」 種名解らなくなりました。黄色いまつ毛が花弁の基部に少しだけ見られます。これはこれでとーってもキュートな花ですよ。但し実生7年目の初花です。

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2006年5月18日 (木)

マニアな八重咲きカンアオイ


「セノビカンアオイ八重咲き」 地下茎が背伸び~な奴。カンアオイの仲間は地域変異が多くてよく解りませ~ん。
「トミさん、変な八重のカンアオイが交換会に出てたよ」と言う知人からの電話。
「「セノビカンアオイ」って言うらしいけど、こんなカンアオイ、俺、聞いた事ねぇー!知ってる?」と言われても、オレも聞いた事ねぇ~。
聞いた事のないカンアオイで、しかも八重咲き、八重咲きカンアオイマニアとしてはこれは聞き捨てならない。
先方も良く知ってくれていたもので「取敢えず落としておいたから、割った時に一芽返してくれればいいから、渡しとくよ!」と嬉しい言葉。
「悪魔の様な悪い人たち」の代表の様な「悪い人」のくせに、何てイイヤツなんだよ~!」と涙・涙・涙。
この「セノビカンアオイ」早速本やネットで調べますが、なかなか答えが返ってきません。
結局、ヒメカンアオイの一変種で、写真の通り茎の節間が長めでやや匍匐して、葉茎も内側にカーブしながら立ち上がる特徴があり、その姿から「背伸びカンアオイ」と呼ばれているそうです。ラベルには能登産と書いてあります。
考えてみたらカンアオイにはこんな変な名前のものが多く、蕊柱の先端がカギの形だから「カギガタカンアオイ」、子房が三個だから「サンコカンアオイ」とか、葉が厚いから「アツバカンアオイ」とか花が小さいから「コバナカンアオイ」とか、「アツミカンアオイ」なんかは渥美半島にあるのかと思ったらガク弁に厚みがあるので「厚身カンアオイ」だし、かと思うと、「アシタカカンアオイ」なんかは茎元が高くて「足高カンアオイ」かと思ったら、静岡県の愛鷹(あしたか)山の名前だって言うし、もー、カンアオイの名前、よく解りましぇーん。
けっきょく「セノビカンアオイ」の普通の花や姿の写真は未だに見ずで、「並品」を見ずして「八重咲き」を入手してしまいました。
そうこうしている内に、九州のKさんから「未だどこにも出ていない珍しいスズカカンアオイの八重があるよ」とのお話し。
またまたいても立ってもいられなくなった「八重咲きカンアオイマニア」はすぐさまオネダリ開始。
(相変わらずプライドは無い!!)
その甲斐あって「スズカカンアオイ八重咲き」もGETだぜ~!(ちっとばかし古いよ~)

スズカカンアオイ八重咲き」 一つ出てくると色々な花に八重咲きが見つかるのがとても不思議~。弁化もしっかりしてます

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2006年5月17日 (水)

「熱」だー!!!

13日の夕方頃から、なーんか咽喉が痛いと思ったんですが、案の定、14日の朝から38℃前後の発熱です。(アチャ~)
取敢えず昼までに何とか、と、思ったのですが、
結局その日は一日中38℃を切らなかったので、日曜日でしたが家で寝ていました。
日曜日に御来園のお客様には大変ご迷惑をおかけしました。この場を借りてお詫び申し上げます。
僕と扁桃腺は長い付き合いのもので、いつもなら夜中にガーっと熱が出て朝にはスッキリ、となるのですが、夜中に出る熱も相変わらず38.5℃と中途半端で、朝になってもそのまんま続いています。その間に汗で下着やパジャマは3回くらい取り替えているのですが・・・「こりゃまずいぞ!」と昼前には医者に行って鼻や咽喉の洗浄をして薬をもらってそのまま店へ直行です。
やっと始まった雪割草の種蒔きも中途半端なので少しでも進めようと思うのですが、結局雑用が多くてどうにもなりません。(いつものパターン)
家に帰る頃には結構まだフラフラなので、とにかく食事をして薬を飲んで寝ます。
でも、相変わらず熱は38.5℃前後でうろうろしてます。
「マズイ、マズイぞ、ここまで酷いのは数年前の雪割草全国大会の時以来だぞ」と、考えた挙句、夜中の12時ごろに余り飲みたくなかった解熱剤を飲んで寝たところ・・・。
来ました来ました、ずわーっと熱が上がって、モー全身が汗でべっとりです。
「体温計・・体温計・・・」と急ぎ熱を測ると39.5℃まで上がっています。
「ヤッター、これで直るよ」と苦しいながらもニコニコしてもう一眠りすると、次に起きたときには結構スッキリした感じで一安心、取敢えず又べっとりの下着やパジャマを取り替えます。
後は体力のみ・・・なので、16日は少し遅れて体調を整えてから仕事を始めます。
今日こそ種蒔き・・・と思ったのですが、発送やら来客やらで結局またまた余り多く出来ませんでした。更にモタモタしてたらイカリソウのタネも落ち始めるし。これも落ちる順から取り蒔きです。
今日(17日)は休園日でしたが、夕方前頃より出て少し種蒔きをしていました。
今回はどーも、今までの疲れが一気に出た様です。去年から殆ど休み無しでしたので、そのつけが回ってきたみたいです。
とにかく皆様も、体だけは気をつけてくださいね。ホント!(by 林家三平)
さーテ、明日からは頑張ってタネ蒔きタネ蒔き、雪割草もイカリソウも頑張って蒔くぞー!
(蒔けるといいナ!)

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2006年5月13日 (土)

今年の蒔き床


今年の蒔き床」 とにかくいろんなものが発芽してます。今年は思いのほか発芽がいいのでポット移植が大変だ~!
今年も写真の通り色々な植物の発芽が出揃いました。
先日辺りからいよいよ幻の「夏リスト」に向けてのポットへの移植が始まりました。
この時期に移植のものは主に中央アジアやロッキー、東ヨーロッパなどの3000~5000mの高地に生える植物が多く、特にこのところはヒマラヤや中国奥地等の珍しい植物が多くなってきました。
幻の「夏リスト」は基本的に「秋の本リスト」で山野草をご注文頂き、ご購頂いた方のみにお送りする小冊で、公にリスト請求のみでお送りする一般的なリストではありません。発行部数も極めて少ないもので、購入者リストを参考に部数を決めるので余剰は一切ありません。でも掲載される植物は極めて世界的な珍品ばかりです。(本リスト以降に入荷した数の少ない山野草や希少種も色々あります)
ただし、この辺りでも夏越しの難しいものも多く、夏の高温多湿でかなり枯れてしまうものも多くあります。
この手の植物は何度と無く止めようと思ったのですが、多くの方のご支援により今年も続ける事になりました。
僕と同じで、世界の辺境の植物たちをこの手で質感を感じとれること自体が「素晴らしい」と思ってくださる方も多く、それでも何とか育ててみたいと願っている植物たちでもあります。
「夏リスト」発行時までにどの位の植物が掲載できるかは解りませんが、今年も頑張ってみたいと思います。
でも「夏リスト」、いつ発行できるんだろう?

ポット上げされた実生苗たち」 先日ブログで紹介したサウスレアたちも色々とポット上げされ始めました・・・お楽しみに。

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2006年5月12日 (金)

今日はお出かけ・・

と言っても仕入れですけど。
今日は以前より頼んでおいた斑入り植物の仕入れで知人を数件訪ねました。
斑入りを仕入れるときには必ずその年のテーマを決めてから仕入れるのですが、今年の目標は「ヤマシャクヤク」の斑入りです。
今回もあちらこちらでヤマシャクヤクの株分けや実生を集めて、現在までに50鉢を越える程になりました。(まだまだ集めたい・・・悪い癖です)
今日の収穫は斑入りヤマシャクヤク数タイプ、斑入りヤマタイミンガサ数タイプ、斑入りギボウシ数タイプ、斑入りユキザサやナルコユリ、アマドコロ等数タイプ、テンナンショウの変なの数タイプ等など、結構な収穫で、オマケに雪割草の種親用に気に入った斑入りを無理言って10タイプ程手に入れてきました。
斑入りの山野草は余り宣伝はしていないのですが、何故か色々と集まってきたみたいで、きっと、斑入り山野草を宣伝している業者さんよりも集まっているかもしれません。
こういうものは出会いのものですので、入手の機会があったときには少々無理してでも入手しておくようにしています。
何れ増えたときには、必ずどなたかの棚にお嫁入りしてくれますので。
不思議なもので、いくつかのタイプがまとめて入ると、その後も面白い様に見つかるものです。
今は、ヤマシャクヤクの斑入りや花変り、ウラシマソウの斑入りや花変り、レンゲシヨウマの斑入りや花変り、イカリソウの色々な品種等がそんな状況です。ギボウシの斑入りや変りもの等もそんな感じですね。
気がついたらいろんなもので一杯になってるんですね。
悪い病気です。・・・・反省。

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2006年5月11日 (木)

秘伝「やまくさ流春化処理」?


アクィレギア・ジョネシィー」の実生苗。平成17年に播種して、春化処理の後、現在の発芽状態です。
毎年、どーしても発芽しない種子というものがあります。特に珍しいキンポウゲ科の仲間やゲンチアナ、ダフネ等は最たるものですが、これらの仲間は基本的には夏を感じて、冬を感じて、そして初めて発芽する植物達です。
ところが、ただ単純に1年経てば発芽するのかというと、とても一筋縄ではいかずに、そんな単純な事ではないと思い知らされる事がしばしばです。
上の写真の「アクィレギア・ジョネシィー」(Aquilegia jonesii)は、ワイオミングにあるロッキー山脈の重鎮「ビッグホーンマウンテン」の高山石灰大地に生える「最も小型で美しいオダマキ」です。
ただし、他の植物同様に普通に種子を蒔いたのでは殆ど発芽してくれないツワモノですが、「やまくさ流春化処理」をすると写真の如く1年後にはごーっそりと発芽してきます。現在、こんな蒔き床が5ポット程発芽を開始しています。
その他にも「やまくさ流春化処理」によって今年はカリアンテマム・アネモノイデスやゲンチアナ・オシュテニカ、カンパニュラ・ゾイシー等、普段あまり発芽する事の無い種子が思いのほか上手く発芽しています。
さて、「やまくさ流春化処理」ですが、その方法は・・・・・・・とーぜん教えないよ~だ!
こんな大事な事は口が避けても言えませぬ。お許しくだされ、お代官様~。
でも、「やまくさ流春化処理」の方法を聞いたら、余りのバカバカしさに呆れるやら大笑いするやら・・・となるのは目に見えてますけどね。
でもナイショ・・・。

パラクィレギア・グランディフロラ」の実生苗。貴重な「ビッグ・ホワイト・フラワー」として入手した種子です。まず諦めていたのですが「やまくさ流春化処理」によって何ポットかポツポツと発芽を始めました。ウレシ~!

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2006年5月10日 (水)

「神の花」への憧れ

昔、高山植物の雑誌で「ユキバヒゴタイ」を見た時から、ヒゴタイやトウヒレンの仲間がとても好きになりました。
高校の時、初めて登った大雪山で「ウスユキトウヒレン」を見たときには、極寒の大地で風雪に耐えながら咲くその姿に感動しました。
NHKの特集で「神々の住む山」と題したその映像の中で、不思議な姿で花開くワタゲトウヒレンや雪蓮、ヒマラヤダイオウ等の姿を見たときに「何時かは栽培してみたい」と言う衝動に駆られたのは今に始まった事ではありません。5000mの高地に、全身を綿毛で包まれた「小坊主」の様な不思議な姿はまさに「神の化身」の様な植物で、何としてもこの「セータープランツ」を自分の手で栽培してみたい、と思いは募るばかりです。
ここ数年、多くのプラントハンターやシードマンのお蔭で、多くのサウスレアの仲間たちの種子を入手できる機会に恵まれました。
今年は特に多く、20種類近くの種蒔きが出来、早々に発芽も始まっています。
この仲間を日本で咲かせたという話は今の所聞いた事がありません。
帯広のKさん一人だけ、サウスレア・トリダクティラの花芽がついたと言ってられましたが、残念な事にこの冬越しの最中にネズミに齧られてしまったようです。是非どなたでもいいから、この「小坊主」の様なセータープランツを咲かせて欲しいと願って、今年は蒔き床に発芽した状態のままお譲りしました。
でも、植物のほうもまさか、こんな埼玉の海抜0mに近いところで生まれるとは思いもしないでしょうね。
サウスレアたちの質感を感じ取れるだけでも、とーっても嬉しいものです。
何とか今年は夏越しに挑戦したいので、全力でがーんばっていきまっしょ~い!
取敢えず「苗のうちはこんな姿だよ~ん」と言う感じだけでも味わってみてください。

左「サウスレア・トリダクティラ」 右「サウスレア・グナファロデス」

左「サウスレア・クェルシフォリア」 右「サウスレア・ステラ」

左「サウスレア・cf・ニドゥラリス」右「サウス・ウェルネリオイデス」

左「サウスレア・レウコフィラ」  右「サウスレア・ミヌタ」

左「サウスレア・SP・セータータイプ」 右「サウスレア・レウコマ」
まだまだありますが、こんなところで・・・。
みんな元気に育ってね!

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2006年5月 9日 (火)

菊咲きミヤマオダマキ今昔物語


ミヤマオダマキ八重咲き」 今から10年とチョッと前頃に礼文島で発見されたもの。万人の目を釘付けにする美しい逸品。
キンポウゲ科の植物の多くはガク=花弁であり、他の植物に比べて千重化し易い傾向にあります。
ところが、その多くは雪割草やクレマチス、ラナンキュラス、アネモネ等であって、海外の仲間を見ても、オダマキの仲間でこれほどはっきりとしたフルダブルは余り例がありません。
この植物は今から10年以上も前に、青梅にお住まいのSさんが礼文島にて発見されたもので、案内人の方に無心して持ち帰ったものだそうです。
小さく纏まった草姿といい、ボリュームのあるコントラストの良い花といい、全く申し分のない絶品です。
この八重咲きのミヤマオダマキの発見は今日までに数タイプ見られ、古くは誠文堂新光社の「山草と高山植物」の中にもモノクロ写真が見られます。(有名な、「表紙がコマクサ」の本です)
これは、古くより北海道で作られていた個体で、当時、札幌郊外の栄楽園さんや小樽の赤岩園芸さん等で栽培されていた様子です。20年位前に知人のご婦人が入手した株を見た事がありますが、無理な株分けで弱々しく、直ぐに枯れてしまった様です。
礼文島には今でもこのオダマキが自生しているようで、「礼文菊咲きミヤマオダマキ」として保存されていると言う話も聞きました。又、大雪山のどこかにも生えていると言う話がありますが、情報の発信元は不明です。(どこかのネットに出てたと思った)
最近ではバイオによって増殖されたと言われる「八重咲きミヤマオダマキ」が流通し始めたようです。
礼文島の近年の発見種との触書きですが、Sさんの個体に比べると全体にかなり大型で、花も白地が大きく色も淡いような気がします。
個人的な主観ではどちらかと言うと「山草と高山植物」に出ていたモノクロ写真の花と良く似ているような気がしますが、確実な所はわかりませんね。
ともあれ、何れも良い花ですので、早く多くの人が育てられる程に増殖して欲しいと願っています。

八重咲きミヤマオダマキ」 バイオ増殖と言われるものです。全体に大柄で優しい色彩の花が愛らしいもので、昔からの品種に似ています。近年、生産体制に入っているようですが・・・。
最後におまけを一つ、下の写真は「変化咲きミヤマオダマキ」として伝えられているもので、北関東の業者さんで長く作り伝えられているものです。
これは、「ノラバルロー」等に見られる八重咲きタイプの変化で、クリスマスローズ等と同じくキンポウゲ科特有の「蜜弁の変化」です。
当然、種子繁殖も可能で遺伝的にも安定した変化花です。一説では古く北岳で発見されたと言う事ですが信憑性はありません。ただし、形態的に見ると純粋なミヤマオダマキです。
最近では八重の欧州オダマキやフウリンオダマキとその絞り咲き等が勝手に交雑したものを「珍品、ミヤマオダマキの4芸品」等の見出しで雑誌に取り上げられたりしていますが、単純に「出版社の無知」を曝け出しているだけのような気がします。
人に情報を提供するわけですから、いかに相手がそう言ったからといってもそのまま鵜呑みにせず、瞬時に判断できるくらいの経験と知識が無くては、人に何かを伝える資格なんぞ無いような気がするのですが。ましては、お金を取って本を売るわけですから。
頼むからもっとお勉強してちょ~らいね。お願い!
変化咲きミヤマオダマキ」 北関東で古くより作り伝えられている花。八重咲きでは無く蜜弁の変化による多弁花の純粋種。

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2006年5月 8日 (月)

岩稜の黄色いクモマグサ


サキシフラガ・フラゲラリス」 小さなクモマグサの仲間で、大きな黄色の花と四方に伸びたランナーが特徴的なもの
以前、何の本で見たのか「白い花崗岩の岩肌を四方に這う黄色いクモマグサ」、この花の名前を種子リストで見たときに「やった!」と思ったのは僕だけでしょうか。
この花の名前は「サキシフラガ・フラゲラリス」(Saxifraga flagelaris)。コーカサス・エレブルスアレア3300mの種子からの実生苗です。
正直、この植物の栽培は「かなり苦戦するだろう」と思っておりました。
事実、ヒマラヤに分布するタイプのものは4000m~5000mの高地にまで上がっています。
ところが、いざ蓋を開けてみると意外に種子の発芽も良く、ロゼットも次第に大きくなってきました。
夏前頃に移植をすると、四方にランナーを伸ばして繁殖開始、夏過ぎには暑さで多少傷んだものの、ランナーで増えた分を移植して活着に成功しました。
ロゼットの状態にて休眠から覚めると、中心が盛り上がりアレアレと言う間に大きな黄色の花を咲かせてくれました。
相変わらず、芽出しと同時にランナーも伸ばして、先端に小さなロゼットを形成する頃には発根も開始しています。
予想以上に丈夫な様なのです。
実は現在は種子も結実した様子で、国内実生繁殖も可能かも知れません。
難物と思っていた花が意外に丈夫で、しかも、観賞価値もひじょうに高い、、、、蒔いてみなくてはわかりませんね。
四方にランナーを伸ばして丈5cmで黄色い花を咲かせる姿は「いかにも高嶺の花!」と言う感じで、思ったとおりの絶品です。
とーぜんですがこれに味をしめて、今年は色々な「サキシフラガ」のタネを蒔いてみました。
この調子だと、憧れの「サキシフラガ・プンクタータ」等も意外に栽培可能かも・・・などと思いながらその日を楽しみにしています。
きっと、近い将来には皆様の前に「サキシフラガ・フラゲラリス」が登場する日も近い思いますね。

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2006年5月 7日 (日)

ほんとうのほんものなのだ(その2)


アクィレギア・スコプロルム」 人工衛星のように開いた距がとても華々しく、見ていてカッコイイ花ですね。ネバダ4000m産。
前回の「アクィレギア・サキシモンタナ」と同様に、最近あまり本物が出てこなくなったのが「アクィレギア・スコプロルム」(Aquilegia scopulorum)です。
上の写真のものは、北米でも唯一、「ナチュラルシード(ワイルドシード)」のみを販売している種子屋さんのもので、ネバダロッキー12000フィートの標高にて採種の種子からの実生です。
大きく人工衛星のように開いた距と、パセリの様な灰青色の繊細な葉がいかにも「スコプロルム~!!」と言う感じの素敵な花です。残念ですがこのタネ屋さんは余り一般的では無く、当然、代金カード決済なんぞは出来ないプラントハント・ナーセリーです。

この写真の「アクィレギア・スコプロルム」は、ロッキーでも中堅の種子屋さんのタネからの実生です。やや、大き目ながら灰青色の葉と、距の長く伸びた花はそのものだと思いますが、全体に幾分大柄のものです。このタネ屋さんも以前は「ワイルドコレクト」の種子がメインだったのですが、最近では各地の種子屋さんと交流があり、この種子も残念な事に産地が明記されていません。

この写真の「アクィレギア・スコプロルム」は、北米ではかなり有名なシードナーセリーからのタネを蒔いたものです。産地はユタ2400mの産となっております。しかし、この個体以外にも咲いた花はバラバラで、あきらかに「アクィレギア・セルレア」の顔が見え隠れするものもありました。とりあえず「スコプロルム交配種」として秋のリストに載せたものです。
この産地がワイルドコレクトによるものか、それとも、この産地の栽培品からの採種種子なのかは定かではありませんが、もし、ワイルドコレクトの種子なら自然交雑種で大変な珍品でしよう。(解説の書き方から見ると、そんな感じなのですが?)
ただしこの種は、個体によっては「園芸的価値」が非常に高く、見方によっては「原種よりも良いかもしれない」と思えるものがあります。
これはこれで選別を重ねると面白いので、とーぜん色々と遊んでみています。
その他にも欧州のナーセリー等には「スコプロルム・プルプレクサンス」等と称するものも時折販売されているようですが、どー見ても「スコプロルム」の血なんぞ感じないただの濃色のオダマキです。
最近はタネ屋さんも山へ行く「苦労」よりも手元で出来る「楽」を選ぶのか、蒔いてみて「アレアレ?」と感じるものが多くなってきました。(それなりに明記してもらえれば、それはそれでいいんですけどね。特にネット購入やカード決済可能のシードナーセリーに多く見られるようです)
まあ、育てるほうが「そうだ」と信じて育てていれば、何の問題も無いんでしょうけどね。(深く考えてはいけないのかしら・・)
余談ですが、突然電話をかけて来て「タネが欲しいからタネ屋を教えろ」と言う問い合わせがたまに来る事があります。
当然商売ですからそんな事教える筈がありませんよ、教えてもきっと解らないでしょうしね。(だいたい種子銀行やトンプソン辺りを紹介して終わりかな)
また、ある国内のナーセリーなどでは、ひとが苦労してやっと手に入れたレッドデータ植物ばかりを狙い撃ちする様に注文してくるところがあります。その度にこちらは「ナイ」と言っていますが。(この様な植物は、先ずマニアの方優先に増殖してますので・・・)
こういう事は、自分が今日まで苦労して培ってきたものを土足で踏み躙られる様で、とても気分の悪い時があります。
自分で苦労もせずに「楽」を選ぶのは時代の流れでしょうか。
人の苦労なんぞは関係なく、何でも楽して手に入る時代なのですね。
残念ですが色々な意味で常識やモラルが問われる時代になりました。

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2006年5月 6日 (土)

ほんとうのほんものなのだ


アクィレギア・サキシモンタナ」 なかなか本物にお目にかかれなかった幻な奴。かなり特徴のある花ですね。
「ウルトラマン」の次は「天才バカポン」の様なタイトルになってしまいました。
写真の「アクィレギア・サキシモンタナ」(Aquilegia saximontana)を見て、「あれっ!オレのと違うぞ」と思われた方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
実は、国内のホームページ等を見ていても、そのほとんどの写真に本物はありません。
かく言う僕も、昔から種子を蒔いているのですが、そのほとんどは「アクィレギア・フラベラータ」(ミヤマオダマキ)や「アクィレギア・ディスカラー」等で、昔、ロッキーの図鑑(確か、ワイルドフラワー・オブ・ロッキーだったかな?)で見たそれとは大きく姿が異なるのです。
国内はよく解りませんが、少なくとも海外の大手の種子屋さんやナーセリーで販売しているもののほとんどに本物はありません。又、ロッキーの種子屋さんでもガーデンシード(自家庭採種)を販売している所は先ず本物では無いようです。海外の山草会の頒布種子にも殆ど本物はありません。今年も、数箇所からこの種の種子を入手したのですが、やはり本物はナチュラルシード(野生現地採種)を分けてもらった1ヶ所だけです。
こういった事はこの種類には限りません。
以前より数十ヶ所のタネ屋さんから種子を購入していますが、種子の正確性、種子の善し悪し、発芽率の高さ、などから次第に絞られて、最近ではガーデンシードの多い不確実なナーセリーからは殆どこう言った珍しい花の種子は購入していません。僕らが珍しいと思う花程、偽者が多いからです。ところが、多くのマニアの方が種子を入手している所は、殆どこういった表舞台のタネ屋さんなのです。(裏舞台のタネ屋ってあるのか?)
まあ、販売する方も決して悪気はないのでしょうけれど。
この仕事は信用問題も多く関わってきます。少しでも多くの資料を集めて、確実なものを販売できるように努力していきたいと思っています。が、珍しいナチュラルシード等は逆に資料も無いですし・・・(困った、困った、困った、困った・・・)
ともあれ、足掛け10年近く、やっと本物を探していた植物に巡り合えました。小型でとても素晴らしい花です。
今年も少し販売しましたが、今は数固体の兄弟株を残して、毎日シブリング(兄弟交配)を行っております。
少しでも多くの種が取れればコンスタンスに販売できて嬉しいのですが、はたして。

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2006年5月 5日 (金)

「故郷は地球」


「プルサチラ・ジャミラエ」 中央アジア4000m~5000mの高地に生えるほとんど知られていないオキナグサの仲間ですねん。
あちらこちらのホームページを見ていると、思いのほかに「オキナグサ」関係のホームページが多いのに気づきます。
主だったものは日本のオキナグサとそれにまつわる関係のものが多い様ですが、なかには「世界のオキナグサ」等と題した関係のものも見られ、今更ながらこの植物の仲間の関心の高さに驚きます。
そんな人たちの中にもほとんど知られていないのが今回紹介する「プルサチラ・ジャミラエ」(Pulsatilla jarmilae)です。
この植物は、今、世界で最もとんでもないプラントハンターの一人、ヨゼフ・ハルダ氏によって発見されたプルサチラで、当時は名もなく産地名で「プルサチラ・コスティクゼヴィー」と呼ばれていたものですが、いつのまにかハルダ氏の奥さんのジャミラ女史の名前を付けて「プルサチラ・ジャミラエ」となっていました。
産地はキルギスタンやタジキスタンの高山、4000m~5000mの高地に生えるもので、まあ、この人以外にはこんな所は行かないな・・と言うところの植物です。
ハルダ氏夫妻は多彩な才能の持ち主で、ハルダ氏が主に分類をして、ジャミラ女史がイラストを書くと言う共同作業で、これまでも世界中を股に掛けながら「ジーナス・プリムラ」や「ジーナス・ゲンチアナ」「ジーナス・ダフネ」等の素晴らしい資料を作成する、と言う賞賛に値するほどの快挙を成し遂げる反面、タネの値段は高いし、中身は少ないし、頼んだタネは直ぐ品切れで違うものが来るし、お金を送ってもタネ送ってこないし、2年続けて同じリストを送ってくるし、ようやくついたタネは全く芽が出なかったりと、僕にいわせればこんなに無責任でいいかげんな奴はいないと言うくらいいいかげんな(よく言えばマイペース)奴も居ないのではないか・・・というくらい世界で最もいいかげんなプラントハンターでもあります。
でも、リスト見るとものすごく魅力があるので、ついつい買ってしまうのも、とーっても悔しいのですが。
中には極稀に「大当たり」もありますので、、、。
さて、写真の「プルサチラ・ジャミラエ」ですが、この上向きの花は、見た目にはどちらかと言うとアネモネの様にも見えます。ただし、種子は見事に「翁草」してますので、やはりプルサチラでしょう。ピンク系や赤紫色の花色が多いのも面白いものです。
細く切れ込んだ葉姿もカタオカソウやツクモグサの様な感じでなかなかの「らしさ」がありますね。
この「プルサチラ・ジャミラエ」の様な「大当たり」が出てくると、やっぱり又タネ買ってしまうんですよね。
でも、絶対に元は取れないんですけどね、ア~ア!
きっと僕はこんなヨゼフ・ハルダ氏を結構尊敬してるし、好きなのかも知れませんね。
今回のブログのタイトルはウルトラマン23話のタイトルをそのまま使いました。そうです、あの元人間の怪獣が出てくる巻のタイトルですよね~!

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2006年5月 4日 (木)

「アブラムシな奴」も感激~!(その2)


ディディモフィサ・フェデチェンコアナ」 中央アジア原産の珍しいアブラナ科の佳草。小さな白花は意外に渋いもの。
この植物を知っている人が日本に何人いるのでしようか。
中央アジアには沢山の得体の知れない変な植物が見られますが、この植物は名を「ディディモフィサ・フェデチェンコアナ」(Didymophysa fedtschenkoana)と言い、有名なフェデチェンコ氷河の名を冠したダジキスタン Pik Komunizma 4800mの高地に生えるアブラナ科の植物です。
この仲間を含めて、この付近のアブラナ科の植物はしょっちゅう属名が変わるので、現在もこの学名かどうかは今一つ不明です。(なんとも頼りないのです・・トホホ・・)
小さな苔のようなクッションを匍匐させて、褐色のガクに白い小さな4弁花を咲かせます。
渋いながらも味わいのある植物ですが、この植物の魅力は何と言っても花の後につく果実です。
小さな風船のような実をブドウの房の様に稔らせて、あたかもサンゴのバブルコーラルの様な不思議な姿になります。
きっと実の一つ一つが乾いた岩場をコロコロと転がって、辿りついた場所で破実して種子を落とす仕組みなのでしょう。
普段、絶対に目にする筈のないこのような姿をこの目で見られるのはなんとも快感です。
こんな事も未知の植物を種から育てているからこそ、の楽しみなんですね。(^о^)ニコニコ

ディディモフィサ・フェデチェンコアナの果実
風船のように膨らんだ姿がなんとも奇妙です
へんなの~。

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2006年5月 3日 (水)

「アブラムシな奴」も感激~!


コリスポラ・マクロポダ」 こんな植物が栽培できる事自体がとっても感激な奴!この仲間のアブラナ科は意外な穴場かも!
この写真を見て、この植物の名前がわかる人スゴイです。「モーリッシア・モナンサスかな」と思った人、まあまあの通ですね。
この植物の名は「コリスポラ・マクロポダ」(Chorispora macropoda)で、原産地は中央アジアの秘境キルギスタンPik Lenin 3600mの岩場に生える珍しい植物です。
僕は昔から、この世界各地の秘境に生えるアブラナ科の植物が大好きです。以前、どこかの連載にも書きましたが、きっとアブラムシ以上に好きなんじゃないでしょうか。(人々はこんな僕の事を「アブラムシな奴」と呼んでいるかも)
一見「ただの小さな大根じゃん」と思える植物たちも、その姿・形や性格などを眺めているととても面白くて、つい、育ててみたい衝動に駆られます。
コリスポラはその他にも、赤紫色の大輪の花を開く「コリスポラ・ブンゲアナ」や「コリスポラ・エレガンス」等、キルギス天山やタジキスタン天山・パミール周辺に多く見られます。
ただし、栽培してみるとアブラムシよりも小さな芋虫による食害のほうが多く見られます。
ほんの数日でバリバリにされてしまうので、それから考えたらアブラムシなんて可愛いもんです。
強い薬は薬害が出やすいので、見つけたらこまめに捕殺します。
まだまだ、中央アジアの高地には図鑑にも無い面白い植物が山のように眠っていますよ。
気が向いたら紹介しますね。

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2006年5月 1日 (月)

アルプスの王様のともだちなのだ


「エリトリキウム・アレチオイデス」 キング・オブ・アルプスの仲間の素敵な奴。ロッキ-山脈の3000~4000mの高地に生えます
「アルプスの王様」と呼ばれる植物をご存知でしょうか。
「キング・オブ・アルプス」学名をエリトリキウム・ナヌムと言います。ミヤマムラサキの仲間で小さな毛の生えたロゼットをクッション状に密生させて、ブルーの小さな花を一面に咲かせます。余りに華麗なその姿から「アルプスの王様」と呼ばれて、欧州アルプスではエーデルワイスと人気を二分するほどに有名な花なのです。
この仲間は北半球に多く分布して、特に苔の様なマットになるタイプのものは「クッションマニア」憧れの逸品です。
ただし、小型になればなる程に難物ではありますけど・・・。
さて、写真のこの植物は、そのエリトリキウムの仲間でも特に青い花と黄色い目玉の美しいもので、北米・ロッキー山脈の高地に生える「エリトリキウム・アレチオイデス」(Eritrichium aratioides)です。
この花は当園の常連さんの一人・Kさんが「2年前に分けてもらったものが開花したので」と、わざわざ鉢をお持ちいただいたものを撮影したものです。
このKさん、埼玉県の越谷にお住まいなのですが、「越谷」と言う所は関東でも夏が最も暑い所で有名です。(夏は連日35℃は当たり前~!ルンルン♪)
そんな所で珍品や難物を色々と育て上げてしまうのですから(しかもナント100円ショップのテラコッタで、、)なんともとんでもない達人です。
当園の「幻の夏リスト」では必ず品切れになるこの仲間も、これだけきちんと栽培していただけていると、本当にこの仕事をしていて良かったと思います。
でも、この手の植物を毎年御注文いただいている各地のみなさん話を聞いているとみんなスゴイですよね。
なんか、ヘーぜんと難物を咲かせるみたいで。
Kさん、又何か咲いたら見せてくださいね。

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