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2006年7月31日 (月)

イズアサツキの変??


イズアサツキ」 伊豆半島須崎産のアサツキの変種。伊豆半島と三浦半島の一部に見られ、全体に小型で葉の先端が尖る。
今日は朝から筑波大実験植物園のM先生が来年の植栽用植物を探しにH社のOさんと共に園を訪れました。
シダが専門のM先生ですが、フィールドの一部が伊豆の須崎だそうで、ハウスの中に咲いていた「イズアサツキ」にすぐに目が止まった様子です。
園にある「イズアサツキ」は、兵庫の重鎮Mさんより分けていただいたもので、「これからはアリウム、おもろいでぇ~」と言って、二人で色々集めて取り替えようと共同戦線を張っていたものの一つです。
筑波のM先生、この「イズアサツキ」を見るや否や一言、「これは変種扱いになったんですよー」。
「なにそれ??何のこと??」よく言ってる意味がわかりません。
「変種って、なんですかぁ~」と問い訪ねてみると、M先生ニッコリ笑って「実はね、イズアサツキは最初に発見されたタイプが白花だったんですよ。本当は白花のほうがずーっと珍しいんですれどネ、でも、最初のタイプが白花だったんで、こっちの方が変種扱いで発表されたみたいですね。」との事です。
「そんな殺生な~、勝手過ぎますねん。」
でもそんな事だそうです。
「これからはね、学者は海浜植物は狙い目ですよ!、結構色々と変種や新種が出てきますよー」。
オイオイ、いーのかそれで・・・・。
どーも僕の好きなラッキョウなんかも色々と細分化されそうな気配だそーです。
たしかに園にある「甑島のイトラッキョウ」や「屋久島のラッキョウの仲間」なんかはかなり違いますよね。(屋久島は最近、3種類ほどに分けられたようですね)
何れこれらも増殖して販売出来ればと考えています。
さーて、次はいよいよ、本家の下北弁天島の「ベンテンアサツキ」を狙いたいですね。でも、ルートは全くありませんね。(もちろん「エゾネギ」では無く、「本家」です)
もうすぐこの仲間の大本命が咲いてきます。
十年以上も待って、漸く「本物」を入手した、あの瀬戸内の島諸に生えるあの「ニラ」です。
花が咲いたら又、この場で報告しますね。
ちなみにイズアサツキはM先生曰く「美味いよ!」との事でした。今度食べてみよっと!!

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2006年7月30日 (日)

「梅雨明けだ~!」とは言うけれど・・・。


オゼコウホネ」 梅雨明けの日差しと共に、庭のオゼコウホネが全開し始めました。メダカ君たちも楽しそう。
今日は朝からカラ~っとした天気で、庭に出ると大好きな「オゼコウホネ」が2輪、微笑むように咲いていました。
「きっと今日辺り、チャンスなので関西方面から関東あたりまで梅雨明けにしちゃうんだろーなー」なんて考えながら写真をパチリ。(あんのじょーだー)
やっぱりこの紅と黄色のバランスは最高ですね。
最近、京都のHさんや横浜のH君から「サイジョウとオゼかけると面白いですよね」と言われましたが、みんな考える事は一緒ですね。だけどねー、なかなか花が合わないんですよねぇ・・・これが!
この仲間のタネは非常に面白く、涙の様な形のゼラチン質の粘着体に包まれた種子が1つの果実の中の各部屋に入っています。
この粘着体は果実から外れると、強い流れの中でも水底の石等にへばりつくほどの粘着力のあるもので、流ながらくっ付いた場所で発芽出来る仕組みになっています。
但し実生は、短時間で成長するヒツジグサに比べると、発芽もその後の生育も水質次第ではとても時間の掛かるものです。
さぁー、いよいよ梅雨が明けて本格的な夏に入りそうです。
でも、今日の夕方なんぞはむしろ普段よりも爽やかで涼しい風が吹いて、なぜかもう秋の気配も感じられました。今年の陽気はどうなっているのでしょう。
温暖化で1ヶ月くらいは季節がずれている様に感じるのですが・・・・・僕だけでしょうか。
でも、やっぱり「夏」ですよね!
あ~山に行きたーい、海に行きたーい、どっか行きたーい!!!
でも、今年は海水温も低そうだからチョウチョウウオも少ないかしら・・・。
今年も台風が2本くらい来た後に、大潮を狙ってチョウチョウウオ採りに海行くぞー!

今日のやまくさ」 「やまくさ」上空の空も夏模様です。カラッとした青空は最高ですね。でも夕方には涼しい秋風が・・・。

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2006年7月29日 (土)

サギかな?ツルかな??


スズキサギソウ」 サギソウとミズトンボの交配種。渋い趣だけど、日本人の美意識には意外に合いそうですね。
とても懐かしい花が咲きました。
この花は「スズキサギソウ」と呼ばれる「サギソウ」と「ミズトンボ」の交配種です。
「スズキサギソウ」の名前は、僕の師匠でもある故鈴木吉五郎先生の名を冠したもので、古くより栽培されて今日でもマニアの間ではコツコツと作り伝えられている花です。
前川文夫先生の「原色日本のラン」でも確かこの名前で紹介されています。
この花の良さは知る人ぞ知るもので、同系等の交配を試みる方も意外に後を絶ちません。
最近では長野のラ・ラ・ラ氏が交配した獅子咲きの「サギソウ飛翔×ミズトンボ」や「サギソウ×オオミズトンボ」の交配等は僕としては傑作だと思うのですが、最近でも未だどこかに残っているのでしょうか。是非再び、入手してみたい花たちではあります。(本人曰く「まだあったかなぁ~」)
それにしてもこの花、僕の見た感じではどう見ても「鷺」と言うよりは「鶴」に見えて仕方がありません。
どー見ても「JAL」のマークにしか見えないですね。
こーゆー地味なランばかり好きな人も結構います。特に野生ランの栽培や実生の技術の高い人に多いようですが、この方々の多くはいつもなぜか地味なランの交配しかしてませんね。特に僕の知り合いはそんな人ばっかりです。でもそんな事も「野生ラン」の面白さなんでしょうね。
きっと華やかな交配ランも良いのでしょうけど、洋ランに無い野生ランの魅力はこういう人くささや動物くささなんでしょうね。
古くからのこの花は舌がやや下向きになりやすい特徴がありますが、最近の交配品はしっかりと「JAL」になっているものが多いようです。
こーゆー遊び心の交配もまた、楽しい花が生まれてきます。
「サギソウ朧月」なんてよく分析してみると花自体は子宝咲きですから、もし花粉が取れればとんでもない花も出来そうですね。
サギソウは産地によって花時期も違うので、まだまだ色々な交配が出来そうです。
野生ランの楽しみ方もドンドン新しい方向に進んでいるのはとても喜ばしい事だと思いますね。
「山採り」ではない「野生ラン」たちがこれからドンドンと生まれてくる・・・・・そんな時代が来る日もそう遠くは無いと感じています。

サギソウ×ミズトンボ」 此方が最近の「スズキサギソウ」でラ・ラ・ラ・氏の交配品。どちらかというとスリムで、雰囲気は「JAL」のマークそのもの。やや遅咲きですね。

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2006年7月28日 (金)

北限の白狐


オオキツネノカミソリ純白花」 いつもよりもかなり早い開花でビックリ!! もしかして夏の終わりも早そうですよ・・・。
写真は今日の夕方に撮影したばかりのものです。
昨年・一昨年と、この花を撮影したのは8月の15日過ぎの頃からです。
今日は7月の28日、やっと2日前程からセミの声も聞かれるようになったばかりですが、今年はこの仲間が次々と花芽を持ち上げてき始めています。例年よりも2~3週間も早い開花です。この調子ではもうすぐ秋がそこまで来ているような気分です。夏は何処に行っちゃったんでしょうか?
なんかようやく来週辺りから晴れの日が続きそうですが、とーっても短い夏になりそうな予感が・・・。
この花は福島県南部で古くより発見されたもので、当初は産地から「キツネノカミソリ」の純白と思われていました。
しかし、よく見ると花弁の先端が反るほどに良く開き、しべも花弁より長く伸びて華やかです。花の時期も少し早めなので、それらを総合すると「オオキツネノカミソリ」である事がわかりました。
と、なると福島県南部というのは殆ど北限の産地で、この個体は「北限地の純白花」と言うとても貴重な品種であると考えられます。
写真の通り、咲き始めには緑を含んで、とても大きく雄大な景を見せてくれる素晴らしい逸品です。
今年も多少の数をキープしましたので、「秋のリスト」には掲載出来そうです。
このヒガンバナ科の仲間も徐々にですが人気を掴み始めています。
これからも目が離せない一群となるでしょう。

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2006年7月27日 (木)

ノヒメユリの?????


左「ノヒメユリ」            右「???ユリ
何れも平尾台産の実生からの開花です。

ユリの仲間も個人的にはとても好きな仲間なのですが、特に写真の「ノヒメユリ」は好きな花の一つです。南日本の石灰岩の台地に多く見られて、一見ユリらしくないイネ科のような姿から「スゲユリ」とも呼ばれています。
花は日本のユリの仲間としてはとても小型で、大きく反り返った艶の無いオレンジ色の花は特徴的で、ブロッチが無いのもこのタイプには珍しいものです。
華やかなものが多いユリの仲間にあって、楚々とした雰囲気が又、人気の秘訣のようで、先日も都内の園芸の集いでかなりの人気との事でした。
さて、問題は右の花です。(上手くタイミングが合わずに、花が散りかけてしまい急いで写しました、解り難くてゴメンナサイ)
これは数年前に知人より入手した「福岡県平尾台産」のノヒメユリの実生から咲いたものです。
このような花が何株か見られて「ノヒメユリ」で販売したものが「コオニユリが咲いた」とお叱りの苦情も受けた事がありました。
確かにこの花「コオニユリ」なのですが、確かに「ブロッチ」も入っているのですが、でも何かヘン、、、、そうです、草姿がイネの様な「ノヒメユリ」の姿なのです。花も強く反り返って、やや下向きに開きます。茎に白毛もありません。
「福岡県平尾台」は日本でも有数の石灰岩台地です。ここの「ノヒメユリ」は余りにも有名で、毎年多くの見学者が訪れます。
インターネットで色々な方の植物検索写真を拝見すると「そうであると思っている」写真が数多く見られます。
この、「平尾台のノヒメユリ」も同じで、そこにこの右側の花のヒントが隠されていました。
平尾台の「ノヒメユリ」群生地の周辺には思いのほかに「コオニユリ」が自生しています。
インターネットで「ノヒメユリ」を検索するとこの平尾台の自生写真が多く見られるのですが、結構な枚数で「コオニユリ」の写真を「ノヒメユリ」として載せている写真に出会います。(なかなか笑える)
この人たちはきっと「コオニユリ」を見て、「ノヒメユリが咲いている」と満足されてしまったのでしょうか・・・・・カワイソス。
おそらくこの写真右のユリは「ノヒメユリ」と「コオニユリ」の自然交雑種がたまたま結実したのではないかと考えられるような気がします。ただし、学実的な根拠は無く、そんな気がするだけなんですけどね・・・・・。
タネを蒔いていると、時として驚くような花が咲く事があります。
そこが又、種蒔きの楽しみでもあります。
ちなみに「ノヒメユリ」と「ヒメユリ」も名前が紛らわしいのか、よく勘違いされています。
むしろ、「スゲユリ」の呼び名の方が解り易く、風情もあるので、適切かと思うのですが・・・。

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2006年7月24日 (月)

キキョウの季節(その4)


キキョウ・銀河」 今から4~5年位前の初期選別品ですが、未だにこの華やかな絞り模様を超えるものはありません。
キキョウの季節もこれが最後です。
結局今年は、キキョウが咲いている間には梅雨は明けませんでした。そういえば、セミの声も未だみたいですね。
写真の花は、キキョウの交配を始めて少し経った頃に選別した「銀河」と呼び鳴らしていた花です。
淡い青藤色の地に、花の稜線に沿ってストライプを現して、更に全面にスプレーで吹いた様な吹っ掛け絞り模様を散らしたとても華やかな個体です。
ストライプと地合い絞りの2つの特徴を兼ね備えた「地合い吹っ掛け絞り」の原点がここにあります。
ただし、この花はけっこう花筒が抱え咲きで全開しません。
あと数日でメシベが割れそうなので、今年は久々に全開する絞りダブルでも交配しておこうかと思います。
その他にも、最初の「絞りダブル」を作った「青軸純白ダブル」等も、最近では余り見なくなりました。
欧州等で種子を販売しているものも、殆どが泥軸の白ダブルで「フェアリー系」の血から追ったものばかりになった様です。
早いものでは結構大きな種子袋になってきました。
来年の花を思い浮かべながら、これからは種蒔きのシーズンに入っていきます。

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2006年7月20日 (木)

キキョウの季節(その3)


藤色バラ咲き」 ついに15枚の壁を破って22枚前後の花弁になり、オシベのみならずメシベも弁化を始めています。2個体咲いてどの花も同じ芸で、まるでバラの花の様な美しさです。

吹っ掛け地合い絞りダブル」 ベースに淡い藤色を含み、その上全面に青紫色の吹っ掛け絞りを染めた幽玄的な美しさのダブル咲き。見飽きる事の無い素敵な花です。

「絞りキメラ丁字咲き」 これも15枚に重なったトリプル咲きの白地青紫絞りのキメラですが、中心に丁字状に渦巻いた小さな花弁が見られます。これまでに無い不思議な雰囲気の花です。
いよいよキキョウの開花期も終盤を迎えてきました。
今年も面白い花や初めての花芸なども多くみられましたが、今回は、特に特徴的な3品をご紹介してみました。
特に「バラ咲き」は、これまで唐子状の弁化までは見られたので「あと一歩」と思っていた矢先の事で、目標の「15枚弁突破」を目指していた僕にとってはとても嬉しい開花でした。しかも、同じ藤色の系統から2ポット開花したので、偶然だけでは無いと確信ももてました。
メシベも顕著に弁化を始めています。
丁字弁の様なものも、先日紹介しました紫丁字の他に、絞り咲きダブルの実生からも出現したので、これも偶然ではなく根拠のある弁化のように確信しています。
毎日、作場を通るたびにメシベの開く順から交配をしています。
御蔭様で、でっかいタネ鞘が稔ってきています。
こぼれる前に採り蒔きをして、年内中に苗の生産に入りたいので、これからが大変です。
来年はどんな花が咲いてくるのか楽しみにしながら、キキョウの季節もそろそろ終わりです。
今年はとにかく絶対数が足りませんでした。予想以上に花の咲く順からお嫁入りしていったので、少しくらいの量では全然たりませんでした。
作場を増やして、来年は対策を考えたいと思っています。
なを、先日の「ネコ騒動」のネコは、S君が次の日に出社すると、朝にはもうダンボールから逃げて居なくなっていたいたそうです。
まあ、そんなもんでしょーね。相手はネコですから!

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2006年7月18日 (火)

ネコ騒動


キキョウ・絞り唐子咲き」 昨年選別した一鉢です。適当に散った絞りキメラの花弁は、オシベの一部まで弁化が見られ唐子状にうねります。フルダブルまでは後一歩なのでしょうか。でも、この写真は本文とは関係ありませぬ。
今日は朝から雨の涼しげな日で、昼間でも23℃、夕方には18℃まで涼しくなりました。この辺りでは初めて梅雨らしい日が続いていますが、雨の多い地域の方々は毎日心配な日々を送られていることと思います。
梅雨に入る前の頃からこのあたりは野鼠の被害が出始めます。この頃にはその防衛の為に毎年、何箇所かにトリモチ式のベタベタシート状「ネズミ捕り」を仕掛けておきます。
ところが、この「ネズミ捕り」、結構ネズミ意外にも色々なものを捕ってくれるのです。
ここ何日前から園の周りには小さな「捨て猫」が何匹か目に付くようになりました。園の中にも2日ほど前から小さな黒いネコが「ニャアニャア」鳴きながらうろうろしています。
朝、園に着いて暫くすると、何処からともなく「ニャアニャア」と猫の声・・・。
「まだいるのか」と思いながらあたりを探すのですが、何処にも見当たりません。
作業場に入って作業を始めようとすると、また、「ニャアニャア」と言う鳴き声・・・、「おかしい!!」と思い辺りを探すと・・・・・
ア~!
ネズミ捕りに猫がついてるぅ~!

ナ・ナント・・・ベタベタシートに子猫がくっついているじゃーありませんか。
「これは大変だぞぉー」、とりあえず作場のS君とN君に手伝ってもらって、とりあえずシートから子猫を外します。
やっと外れてもネコはトリモチでベッタベタ、耳も手も足も尻尾もみんなくっ付いちゃって離れません。いつも通り土を振った微塵砂をまぶして粘着力を弱くします。
急いでコンビニに行って「ネコ缶と牛乳」を買ってきます。とりあえず箱に入れてネコ缶食わせて体力を回復させなきゃ。
その後で「トリモチ式ネズミ捕り」の解説を良く見ると「動物についたら食用油で落として下さい。」と書いてあったので、又コンビニに行って「食用油とゴム手袋・キッチンタオル」等を買いに行きます。
やや深めの容器に子猫を入れて、油で体中をこするように拭いてあげると、意外にトリモチが落ちていきます。でも毛はペッタぺタです。
一通り拭いた後で水洗いをして、又箱に入れてタオルで包んで様子をみますと何とか元気そう。
明日の日直はS君なので「餌を持って来て様子をみる」との事。
2~3日したらどこかに逃がしてあげたいので、それまでは元気でね。
なんだか一日中「ネコ騒動」でした。
これまでも当園の「トリモチ式ネズミ捕り」はネズミは元より様々なものを捕らえました。
あるときはトカゲやヘビ、沢山のコオロギや、なぜかスズメが2匹、恐るべし威力です。
今回、写真は全く関係ありません。
今年の梅雨は長いのかしら・・・。

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2006年7月14日 (金)

キキョウの季節(その2)



上「屋外のキキョウ作場」 ようやく屋外の作場も花が咲き始めました。これから交配も開始です。
下左「スプラッシュ・ダブル咲き」 白地に中心だけ紫色のラインが入りとても美しい。但し固定性は?(不明)です。
下右「濃紫色丁字・ダブル咲き」 ダブル咲きの中心に更に小さな丁字弁が出来る初めての変異。今のところ全花同芸です。

いよいよ、屋外のキキョウが咲き始めました。
基本的には昨年実生の2年ものがメインですが、何れも充実した株に成長いたしました。
ただし、開花順から次々とお嫁に行ってしまうので、なかなか思う数がまとまりません。
数件の業者さんからも依頼がきているのですが、来園のお客様や業者さんがどうしても優先となるので、今の状態では殆ど数が足りませんね。(わざわざお越しいただいて全くダメとは言えませんので・・)
また、何の影響かわからないのですが、ダブル咲きなんかは初花でダブルに咲いて選別したものの中から、今年は株が充実しているにも拘らず一重に咲くものが多くあり、大変ビックリしました。そういうものはダブルでは出せなくなっているので、特にダブルの数が予定を狂わせました。
これまでダブルで花を確認して販売したのに、一重が咲いた方も多くいらっしゃるものと思われます。
この性質自体がヘテロなのでしょうか?それとも来年は又、ダブルで咲くのでしょうか。
(もう8年も交配してるんですけどネ。)
また、弁化が進んで、オシベが花弁化してカールした唐子咲きのものも多く見られるようになりました。フルダブルまでもう一歩といった状態だと嬉しいのですが。
昨年より親として残しておいた株も充実してきたので、今年は本腰を入れて大量に交配をしたいと考えています。
雑草だらけの作場がジャマなので、そこを整理して本格的な育種に取り組もうと考えています。
そんな訳で、今年は殆ど販売品はありません。
最後に、今年使用している種親も咲いて来ましたので、すこし掲載したいと思います。
こんな花達が大量に咲く日を夢見て・・・。

左・一重のスプラッシュ    右・全面の雫状のキメラ絞り

左・白のダブル         右・藤色厚弁のダブル

左・桃色のダブル        右・濃紫色の形の良いダブル

左・キメラ絞りのダブル    右・クッキリのキメラダブル

左・優しいピンクの唐子咲き  右・藤色の唐子咲き

左・青紫色の唐子咲き     右・キメラ絞りの唐子咲き

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2006年7月13日 (木)

勝手に山上げ


レンゲショウマ・ダブル咲き」 蜜弁の変化した、俗に「八重咲き」と称するタイプのものです。2年程前に南アルプス前衛の山で発見されたもので、花型・色合い・軸の色・葉の型等で、流通している八重咲きとは異なる特徴があります。なにより、写真の通りこの時期に咲く「早咲き」の特徴があります。
夏の山花として代表的な「レンゲショウマ」も僕の数あるライフワークの一つです。
現在のところ八重咲きや白花、斑入り等、数タイプづつ集めてはみているのですが、この植物は夏の暑さで結実がしにくく、特に猛暑と熱帯夜が繰り返されるこの地では、間違っても良いタネなんぞは出来ません。
昨日・今日と「日本雪割草協会」の総会が越後湯沢で開かれ、出かける機会がありました。
ふと、思い立ったが吉日です。
魚沼の知人の所にすぐに電話をして「こんど湯沢に行くんで、そのついでにレンゲショウマ預かってくれません」と、半ば強制的に連絡をとりました。
知人、最初はかなり戸惑っていましたが「ほっとけばいいんでしょう・・・」と言うことで「強制山上げ」決定です。
早速、タネを取りたい純白花3鉢、八重咲き2鉢、斑入り2鉢を持参して、涼しそうな棚に置いて「山上げ」完了です。
夏の温度が全然違うこの地なら、レンゲショウマは普通にタネが出来そうです。こうなったら「自然&神まかせ」です。
でも「花が開いたら、時々綿棒でたたいてね!」と、一応お願いはしておきます。
はたして「山上げ」の結果はいかに・・・!?
早く実生苗が販売できれば面白いのですけど、色々と育ててみたいと思う方は僕と一緒に祈っていてくださいね。

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2006年7月11日 (火)

個体選別(その2)



タイカカラマツ白花
上・セルフによる二代目。元親よりも花型は丸みを帯びてます。
下・上兄弟もどしによる三代目。更に花型に存在感が出ます。

6月26日のブログで「白花タイカカラマツ」の話を書きましたが、今回は、その子供たちが咲いて来ましたので報告したいと思います。
上の写真は「白花タイカカラマツ」のセルフから生まれた「二代目」です。知人の山草名人Tさんの手による実生ですが、元親の花の型にかなり近くなって、全体に丸味を帯びて美しい花です。この兄弟は約1/3の確率で白花が見られました。この兄弟の中で、淡い藤色ですが花弁に厚みも生まれてきた個体があったので、その個体を元の「白花タイカカラマツ」に交配したのが、今年初花で選別した写真下の「三代目」です。
今のところ全てが咲いていないので白花の確立はよく解りませんが、だいたい1/2か1/3位の様子だと思います。
全体に花弁基部のオーバーラップも見ごたえがあり、花肉も厚く「たっぷりした花」に仕上がりました。
今年はいよいよ、「二代目」と「三代目」の白花同士の交配により「白花円弁花の量産」に入ります。
その中から「青軸」なんてのが生まれてくれると嬉しいのですけど。
このブログを読んでいる方はもうお分かりと思いますが、僕の交配の仕方はみ~んな同じです。
肝心なのは、それぞれの植物を育種するために「いかに良い材料を見つけられるか」と「そのタイミングを逃さない」事だけなんですね。

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2006年7月10日 (月)

庭のコウホネ


サイジョウコウホネ」として入手したもの。柱頭盤の紅色がとってもセクシーで可愛らしい花です。原種説と交雑種説がありますが、交雑説が有力だそうです。個人的には「コウホネ」よりも「コオホネ」の呼び方のほうがすきなのですが・・・・・。
昨日に続き庭の話をもう一つ。
僕の家の庭には「ロックガーデンの様なもの」の奥の方に、上流の池と中流の流れと下の池に分かれた「せせらぎの様なもの」が作ってあります。と、言っても市販のプラスチック製の物ですけど・・・。
そこの上流の池に、子供がすくってきた金魚と一緒に入っているのがこのコウホネです。
そもそも、「何か小型で可愛い花のコウホネが欲しい」と色々調べていたのですが、調べているうちに到達したのが「べにオグラコウホネ」と「サイジョウコウホネ」でした。
その折、日本全国の珍しい植物を探索している「元、関西地区で最も有名な山草屋さんで働いていた」H君にその話をしたところ、忘れた頃に2株贈ってきてくれたのがこの写真の「サイジョウコウホネ」と称する花です。
今一つ「サイジョウコウホネ」と確証が持てないのは、実は「サイジョウコウホネ」は「コウホネ」と「ベニオグラコウホネ」の雑種とされる説が有力で、情けない事に正確な「ベニオグラコウホネ」を見た事のない僕には、いったいどこが違うのか良く解らないのです。ネットなどで検索しても、違う花と思われるものや、写真が遠すぎて肝心の花が良く解らないものばかりでした。どちらも広島市の西条に見られるもので、そのへんのところも誤解が多い要因のような気がします。実際は浮遊葉のみか違うかとか、葉茎の断面などの違いがあるようですが、栽培下ではその辺も微妙な所です。
この写真でどなたか解る方がいらっしゃいましたら、ぜひとも教えてください。(コメント待ってます)
でも、形の良い花と、黄色に赤い柱頭盤のツートンカラーはとっても美しく、お気に入りの逸品です。
ツートンカラーと言えばもう一つ、何と言ってもその代表的なものは高層湿原の池沼に生える「オゼコウホネ」です。
実はこの「オゼコウホネ」も下の池に入れてあります。
上の池と下の池に「サイジョウコウホネ」と「オゼコウホネ」、なんてゼータクなんでしょう。とーっても幸せだわ~ん。

オゼコウホネ」 高層湿原の池沼を代表する名花、下の池で毎年良く咲いてくれます。大輪のツートン花を次々と咲かせてとても綺麗です。複雑で幾何学的な花は見ていて飽きませんね。

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2006年7月 9日 (日)

庭のヒトツバオキナグサ


ヒトツバオキナグサ」 サハリン原産の「幻のオキナグサ」。地植えにして3年目ですが、毎年元気に育っています。
僕の家の庭には凡そ1坪ほどの「ロックガーデンの様なもの」があります。と言っても、庭を少し掘って天城軽石を組んで、培養土を入れて、表面に富士赤砂を敷いた程度のものです。
ここに、無謀にも「ヒトツバオキナグサ」と「カシポオキナグサ」と「カタオカソウ」を植えてみたいと思い、3年前に作りました。
戦前より「珍品」だったこの「ヒトツバオキナグサ」は、知人のUMEさんが「戦後初めて」と言ってよいサハリン(樺太)の川島山にて採種された現地導入の株を育てたものです。
当時、帰国後すぐに宅配便で送られてきた苗を育てたもので、意外に丈夫そうなので「埼玉の平地で地植えにする」と言う3年前の暴挙に出ました。
地植えと言っても「ロックガーデンの様なもの」は「巨大な植木鉢」の様なものなので、思いのほか(鉢植えよりも?)成長はすこぶる良いようです。
株も毎年充実して、花も年毎に多くなり今年の夏は写真の通り6本の花茎が上がっています。
ただし、多少環境慣れしていないのか、毎年、春と夏に二度咲きしています。
同時に植えた「カタオカソウ」は花こそ咲きませんが、元気な株に育っています。
「カシポオキナグサは去年の秋に塀の工事をした時に土が削れて、そのままにして置いたので少し影響が出て、現在は回復の途中です。
この写真の「ヒトツバオキナグサ」は他の個体に比べて「白っぽい」花が咲く特徴があります。知人曰く「白花」じゃないのと言う程に白い花の大輪種です。こんど花が全開したらそのときは又ブログに掲載しますね。
余談ですが、実は、栃の葉書房さんから最近出版された「山草図鑑」の「ヒトツバオキナグサ」の写真もこの株なんですよ。

「カシポオキナグサ」 やはりサハリン原産の「幻のオキナグサ」です。これもUMEさんにより樫保山にて採種された株です。写真は地植えの昨年開花の姿で、現在は塀工事の影響で「回復中」です。でも元気!

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2006年7月 7日 (金)

個体選別



フシグロセンノウ」上は秩父産の花型の良い大輪の選別個体。下はその実生F1兄弟。確実に丸味と厚味が増しています。
多くの山野草を生産するにあたっては常に、「どのような個体を選別して生産して行くか」という問題にぶつかります。
余り極端に山の姿からかけ離れているものや、誰が見ても奇抜で別な種類と思えるようなものは、それはそれで誰が見てもわかる「選別」です。
ただし、その選別基準が「その植物らしさ」かと言うと、やはり別な次元の「選別」としか言い様がありません。
「山野草としての品格や風情を損なわずに、より良い花を選別していく」事が、やはり生産育種をする為の目的の一つでもあります。
上の写真は「フシグロセンノウ」の選別親とその子供達です。
この花の場合、その魅力は何と言ってもその左右対称のシンメトリーな美しさです。
この美しさを強調するかのようにたっぷりとした花型を作れば、更に、野趣に磨きがかかる程の「品格」が備わってきます。そう考えて、花に丸味をもたせて端正で落ち着いた花作りを試みてみました。
写真の様に花弁の隙間のないたっぷりとした花が数個体選別できましたので、今度はこのF1同志の交配により、より多くの円弁花の作出が可能になるものと思われます。
今年は更に白花等も交配して、分離により同花型の白花の作出に取り組もうとも考えています。
何も、すごい花を作るだけが育種ではありません。
この花の様に、その植物の魅力を最大限に生かしてあげるのも交配選別の楽しみ方の一つの方向だと考えて、これからも多くの植物と対話していきたいものと思っています。

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2006年7月 4日 (火)

‘メダカ‘な季節


元気に泳ぐダルマメダカ君たち」 とにかく可愛いのです。
昨日の落雷は影響が無くて一安心・・・と書いたばかりですが、朝、電話で従業員のS君から「水の調子が悪くて出ないんですけど」との一報。
取敢えずヒューズが飛んだのではと思い、ヒューズの交換の仕方を話して様子を見るも「やっぱりブレーカーが飛んで、ヒューズが焼けます」との事。
あんりゃりゃりゃりゃりゃ~ん!!これは大変だ~よ!!
急いでハウス屋さんに電話をかけて、電気屋さんを呼んでもらいます。
何しろ井戸のポンプが飛んだら水やりはおろか、トイレだって流れませ~ん。
電気屋さんに見てもらうと「落雷によってポンプの基盤の弱電が飛んだ」との事です。
このままでは水が出無いので、急いでハウス屋さんから古い基盤を持ってきてもらって、バイパスを作って、何とか水が出るように応急処置をしてもらいました。
基盤が直るまでの数日間は仮にこのままにして、あとで基盤が直ったら元に戻す事で事無きを得ました。
でも、何でこんな基盤にまで弱電が入っているのでしょうか。
今は、コンピュータによる基盤操作のものが多く、殆どの機材や電化製品に弱電が入っています。その事が仇となり、近くに雷が落ちただけでもみーんな飛んでしまうんですね。
防犯なんて以前は直して1週間毎に2回飛んだ事があります。
取敢えずポンプが直ったので、昨日仕入れたメダカの売り場作りです。
小さな容器に沢山泳ぐ姿はとーっても可愛い。
昨年のこの時期からは「メダカ」も夏の販売商品です。
「メダカ」と「水草」をペアで買って下さるお客様も多いので、色々と取り揃えます。
これからは梅雨の後半、落雷や台風、猛暑等に注意が必要な時です。
寒冷紗の二重・三重掛けもだいたい完了。
毎日、空や携帯の画像とのにらめっこの日々が始まります。
なかなかの幸先ですが、今年も「事故」の少ない様に願います。

今日の夕方の空」 なんだか危なげな日々が続きます。いやだ~!

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2006年7月 3日 (月)

今日も色々

今日は朝から3人がかりで、いよいよ花も下降に入り始めたウチョウランの選別です。
花が咲いている間に花色や花芸によって同じ仲間を集めるのですが、だんだん花芸が複雑化してきて、何処に分けたらよいのかわからないものも多くなりました。
午後からは発送や来客も一段落ついた様子で、しかも空の雲行きも怪しいので、「危なくなったら閉めて帰る」様に指示を出して、以前から山草の斑入りを頼んであった知人の所に出かけました。
夕方になり、出先では晴れていたものの、携帯の雲画像を追っていると案の定、「やまくさ」の方には雷雲が発生している様子です。
携帯で園の方に電話をかけてみると「今、ゴロゴロいい始めました」との事。
「とにかく、早めに園を閉めて帰らないと10分で来るよ!」と指示を出すのも束の間、すぐに雨が降り始めたようです。
知人の所でカシワバハグマやシラネアオイ、レンゲショウマ、ヤマシャクヤク等の斑入りと、販売用のダルマメダカ等を分けてもらい満足、でも、「やまくさ」の様子が気になります。
「携帯で園に電話をして、留守電が入れば電気が通じているので大丈夫!」と思い知人の所を出るときに園に電話をかけてみると、帰りそびれた販売担当のF君が残って様子を見てくれていました。
「どうだった・・・」と聞くと「ものすごい雨でした。近くにも何箇所か雷が落ちて、200Wのブレーカーが落ちました」との事、あらら・・・・やっぱり。
取敢えず、ブレーカーは上げれば元に戻ったようなので一安心。弱電や防犯関係も大丈夫でした、ヨカッタ・・・・・。
帰りがけに買い物をして、その後、夜に「やまくさ」に寄った頃には既に小雨だったので、閉めてあったハウスのビニールを巻き上げて、仕入れた荷物を置いて帰宅しました。
帰宅して娘に「どうだった」と聞くと「ものすごい雷光の数だった」との事です。
年に数回こんな時が必ずあります。
人命第一なので、危なそうな時は必ず従業員は帰宅させますが、最近では携帯で雲の動きや雷の位置がわかるのでとても便利になりました。
何時行けるかと思っていた斑入りの仕入れも何とか出来たので、この後はいよいよ夏対策です。
明日もウチョウランの整理と寒冷紗掛けをしなくっちゃ。天気荒れなければいいけど・・・。

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2006年7月 2日 (日)

キキョウの季節


「キキョウの親鉢色々」 やっと親鉢のキキョウが咲き始めました。これから夏に向かってはキキョウの交配の季節です。
梅雨も半ばを過ぎて、これから夏に向かってはいよいよキキョウの季節です。
取敢えず今のところは未だハウス内の親鉢が咲き始めたばかりですが、これから屋外の昨年実生の初花達が咲き始めると、それからは交配開始の季節となります。
そもそもキキョウの交配は小学生の実験研究にも使えそうなほど簡単で、しかも、面白いものです。
キキョウの仲間は基本的には自家受粉はしない仕組みになっています。
先ず、開花と同時にオシベの花粉が吹いて、それを突き抜けるようにメシベが伸びて、オシベが萎縮する頃にメシベの先端が開きます。
この時に、別の花を見るとオシベを突き抜けたメシベの中ほどに花粉が着いたままになっているので、その花粉を開いたメシベの先端につけてあげる事によって交配完了です。(これがいちばん簡単な方法だと思う・・・)
キキョウに限らず、カンパニュラやシャジンの仲間等も殆ど同じ構造です。
とても簡単ですので、是非皆さんもやってみてください。ただし、メシベは折れ易いので乱暴に扱わないようにね。
これから実生の初花達が咲いてきますが、はたしてどんな結果になるでしょうか。
既に何件かの業者さんからも注文が入っていますので、それに対応できるほどの数くらいは咲いて欲しいのですが。(皆さん、絞りダブルを待ってられるようですが・・・)
結果は時と運次第、まあ、どーにかなるよね。
良い花が咲いたら、このコーナーでも紹介しますね。

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