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2007年6月13日 (水)

イソマは磯間



イソマカキラン」 鹿児島県磯間の日当たりの良い林に見られるもので、舌が花弁化した6弁花で、カキランの変種と言われているものです。
漸く雪割草のクロスのタネ蒔きが終わりました。
明日からはセルフのタネ蒔きです。
セルフは数が多いので、取敢えず優先順に仕分けしてあります。
でも・・・7月まではかかるでしょうね。
今日は休園日だったので、いよいよ「夏リスト」の作成に入りました。
取敢えず今年の実生だけで180種以上は載せられそうです。
その他にも、「追加号」以降に入荷した販売品などもありますので、そこそこのボリュームにはなると思います。
今月末までには印刷もしたいのですが・・・なにせ・・雑用も多いので・・・はたして・・・・・。
「夏リスト」作りが始まるので、ブログは飛び飛びになると思います。
懲りずに時々は覗きに来て、コメントなんぞも置いて行ってくださると嬉しく存じます。

初夏に入り、野性ランの季節に入ってきました。
写真の花は、鹿児島県磯間に見られるカキランの変種の「イソマカキラン」と呼ばれるものです。
野性ランの中には、この「イソマカキラン」の様に「種」として選別されている「変種」とも「別種」ともつかない花変りがいくつも見られます。
特に、この「イソマカキラン」の他にも「キリガミネアサヒラン」「ヒトツボクロモドキ」等に代表される「ペロリア化(整斉変態現象)」と呼ばれる変異は、なぜか基本種の無い場所での自生が多く、一概に「変種」として扱えない「なにか・・・」を含んでいるものが多く見られます。
この「ペロリア化(整斉変態現象)」は、俗に「六歌仙」と呼ばれる、ラン特有の舌が花弁化した6弁花現象で、ともするとユリ科の花の様なイメージがあり「先祖がえり」とも言われています。
当然、ラン科植物の殆どに見られる花弁変化の状態なのですが、何故ゆえにこの「イソマカキラン」のように基本種の居ないか殆ど居ない状態のところでそれだけが繁殖しているのか・・・・考えれば考えるほどに不思議ですね。
この「イソマカキラン」は基本のカキランよりもかなり大型化するような特徴もあります。
自生地では花弁の開きの良いものや、花弁先端の紫色の濃いもの、薄いもの等も様々で、若干の個体の差が見られます。
こんな「不思議」がたくさんあるのも、ラン科植物が面白い一要因かも知れませんね。
ちなみに・・この「イソマカキラン」も例外にもれず絶滅寸前です。
なんとか増殖して、この貴重な変異を多くの研究者や愛好家の方に楽しんでいただきたく努力しております。
「カキラン」は意外ですが冬に枯らします。
とにかく冬の凍結に弱い植物で、どんなに調子が良くても冬の凍結で全滅する事がしばしばあります。
この仲間は必ず、冬は無加温のフレームなどで保護する事をお勧めいたします。


イソマカキラン黄花」 極めて珍しいイソマカキランの黄色花です。希望者多く、ただ今急速に増殖したい逸品です。

2007年6月 9日 (土)

うすゆきそう雑記(2)


???」 アツケシウスユキソウの名前で北海道の某生産者さんから送られてきたものです。これって・・・???
上の写真は北海道にある某生産者さんから以前送られてきた「アツケシウスユキソウ」と称するものです。
厚岸にエゾウスユキソウがあることは以前より札幌のA園さんの園主Tさんより伺っておりましたし、発見者の方もご高名な方ですので、そこに嘘偽りはありません。
ネットの検索を見ても、厚岸のウスユキソウの自生写真もちゃんと見られ、その存在も明らかです。
ところがです・・・・・
何の疑いも無く「アツケシウスユキソウ」の名前で販売しようとしていた植物ですが、花が咲いてみると上の写真の通り、どうにも「日本のウスユキソウの仲間」には見えないのです!!
おそらくA園さんから入手した趣味家の方が、某生産者さんに持ち込んだものが増えたのだと思います。
でも、何かの手違いで植物が変ってしまったか、ラベル違いなのでしょうか!?
余り気になったので数年前にA園のTさんの奥様に改めて伺ったのですが、やはりその存在は確かなものでした。
これは何なんでしようか・・・それとも・・この花で良いのでしょうか?
以前にも、某生産者さんに趣味家の方が持ち込んだと言う「チシマヒメハナシノブ」が送られて来たことがありました。
ただしそれは、それ以前にA園さんから直接送っていただいた「チシマヒメハナシノブ」とは少し姿かたちが異なっていました。(プルチェリマムかコンフェラツムの様な・・?)
北米の「The Genus Polemonium・Tournefort・L」を調べてもいささか異なり、最初は説明文を濁して販売しておりましたが、結局、出生不明で販売を取りやめた事があります。
先日も「ヒダカミヤマノエンドウ」と称して送られてきたものは、葉の表面と裏面の毛の感じや、葉の付いてる枚数から察して「マシケゲンゲ」に近いかなという感じがしてなりません。
でも・・・いずれも「そうだ!!」と言われると・・・。
今回の「アツケシウスユキソウ」も現地の画像を比較してみましたが、やはり栽培で肥培された花では全く見当がつかず、似ているような・・似てないような・・・?
と、言う事で販売は控える事にしました。
当園で「コウライウスユキソウ」として販売しているものも、一説では「ミユキソウ」としている事もあり、これもよく解りません。
この植物は神奈川のKさんが雪岳山に植物調査に行った際に持ち込まれたもので、僕の記憶ではここのものは「コウライウスユキソウ」として分類されていたと思います。
「ミユキソウ」は金剛山以北だった様な・・・。
結局、よく解らないですね!!
でも、自分でもこんなに多くのウスユキソウの仲間が栽培できるとは思っても見ませんでした。
出来れば志方さんや秋草さんたちと楽しめればよかったんですけどね。

レオントポディウム・ヒマラヤヌム」 これもヒマラヤヌムの名前で入手したインド・ザンスカー5000mの種子からの開花です。やや小型で頭花が余り黒く汚れません。スリムな花です。

「レオントポディウム・ヤコティアヌム」 ヒマラヤ・ゴエカ4800mの種子からの実生開花苗です。ヤコティアヌムは関東での栽培下では頭花に白毛が余り多く出ません。緑っぽい花になりやすいものです。丈10cm以下の草丈でマット状になり開花します。
レオントポディウム・モノケファルム」 東ネパール5300mの高地に生える小さな小さな「ゴールデンエーデルワイス」です。栽培は可能ですが、関東の地では花後に霜は下りず、白毛は黄色くなりません。一度でいいから黄金色に染まった姿を見てみたいものです。ちなみに「エバックス」はシノニムです。

2007年6月 5日 (火)

ここまでくると・・・


タイリンカンアオイ「悟空」」 福岡のKさんより送られてきた、見るからに「猿顔」のタイリンカンアオイです。何でこんな花が出てくるのでしょうか・・・不思議!!
どんな植物でも、色々集めていると「えっ、これ・・・本当にぃ~・・」と、ビックリするぐらい不思議なものに出会うことがあります。
僕の頭の中のイメージとしての「珍品」の定義は、「その植物に見えない位変なもの」です。
そんなものに出会えた時は、なんともいえない「満足感」の様なものが湧き上がってきます。
1年に1回位はそんな植物に出会いたいと思うのですが・・・。
最近はカンアオイの仲間が、これまでとは別な意味での選別の面白さが見えてきました。
今はどうしても業界もマスコミ等も「斑入り」一色の様子ですが、これから先、この世界も色々な流行の兆しが見え隠れしそうです。
今回はそんな一部をチョットご紹介!!
馴染めるか、馴染めないか・・・
とくとご覧あれ!!

北米系交配種」 京都のHさんより送られてきた「スペシオサ」と「シャトルウォルシィー」の交配種です。両者の特徴を捉えたなかなか渋い花ですね。

タイリンカンアオイ・青軸ツートンキメラ絞り花」 これも以前、福岡のKさんより分けていただいたものです。作礼山のタイリン青軸絞り花にタイリン青軸を交配したもので、純粋にタイリンの血だけで作られたものです。青軸でツートンカラーのキメラ絞り咲きは初めてのもので、葉も亀甲の美しい逸品です。

シイノミカンアオイ・裏甲竜」 交換会で入手したものですが、カンアオイにも甲竜があるとはビックリでした。全葉に裏甲竜の入る見事な芸です。
まだまだ色々と出てきそうですね。

2007年6月 4日 (月)

うすゆきそう雑記


レオントポディウム・ナヌム」 この名前で種子を入手したものです。インド・ラダカ5000m産の小型のウスユキソウです。一応頭花は一つのようです。
僕は昔からウスユキソウの仲間が好きです。
なぜか・・・と、言われると困るのですが・・・・
多分、身近に「エーデルワイスマニア」の方がいろいろおられた為でもあるかも知れません。
鈴木吉五郎先生、大野歌子さん、秋草実さん・・・皆さん既に故人となられてしまいました。
でも、僕が「ウスユキソウマニア」になる一番の影響を与えてくださったのは、東京山草会の古い会員の方で、故人となられた志方欽二さんです。
志方さんは、僕の実家から歩いて10分もかからない、三ノ輪駅の近くに住んでおられました。
10代の頃に「ダーリングトニア」(志方さんは食虫植物の世界でも有数の著名な方でした)の栽培を伺ったのがきっかけで、おそらく年の差60歳近い、最も身近な「草友」でした。
考えてみれば志方さんは、当時「最高」と誉れ高いホウオウシャジンの矮小選別品をお持ちで、僕のウスユキソウやシャジン好きは志方さんの影響がかなりのものと思います。
特に谷川岳で選別された葉の丸いミネウスユキソウには想いが強く、「マルバウスユキソウ」と呼んで自慢の逸品にされておられました。
ウスユキソウの話になると、必ず最後は「マルバウスユキソウ」の話でいつも終わります。
家の中にも大事そうに「マルバウスユキソウ」や、当時としては珍しい「カタオカソウ」の花の写真が大切に飾られていて、よく思い出話を伺ったものです。
志方さん、秋草さんの「ウスユキソウ」に対する思い入れは、誠文堂新光社の古い一連の「山野草の本」に色々と綴られています。是非ご一読をお勧めいたします。

さて、このウスユキソウの仲間を色々集めてみようと考えたのは何時の頃からでしょうか。
世界中には魅力的なウスユキソウが沢山あります。
ところがです!!
当時、色々な写真を見ているうちに「コリャ~大変だあ~」と思う問題が出てきました。
たとえばレオントポディウム・ヤコティアヌム!!
このヤコティアヌムの写真を5枚見ると・・・そう、5枚とも花も姿も・・・全く違うのです。
ウスユキソウの仲間は、同一の種類でも標高や生育条件によっても大きく花も姿も異なります。
国内でもエゾウスユキソウ等は、同じ北海道でも産地によって大きく異なります。
それどころかホソバヒナウスユキソウ等は、尾瀬の至仏山と谷川岳では姿や感じが異なります。
事実、種類の多い東アジアや中央アジアのウスユキソウ等は、分類したものでもよく解らないものが多々あります。
ましてや、「栽培品の姿」なんかでは、判別の付け難いものが数多くあります。
タネで入手した場合は、その種子リストを参考にすることが殆どです。
それでも、多くの場合は現地での判別困難なのか、aff.cf.sp.等と言う余計なスペルが付いている事も少なくありません。
調べようもないですね・・・。
それでも「エーデルワイス」・・・好きですね!!
植物の栽培を続けている間は、僕の「ウスユキソウ」に対する執着は止まるところがありません・・・きっと!!

レオントポディウム・SP」 チベット・バンブダ4700m産の種子を入手したもので、「aff.ニワレ」として入手したものです。葉に銀毛があり、吉田外司夫さんの本の「レオントポディウム・プシルム」に似た雰囲気の小型種です。

レオントポディウム・cf・ヒマラヤヌム」 四川・リタン4100mのタネからの実生で、全体にすっきりとした小型種です。このタイプも色々あり素人目には判別不可能ですね。

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