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2007年8月 3日 (金)

南国の麗人


リュウキュウエビネ」 白にほんのりとした桃色を染めたとても可愛らしい花ですツルランの特徴が濃く中心の紅がとても良く目立ちます。
8月は夏咲きエビネの季節です。
エビネというと、どうしても春のイメージが強い花ですが、リュウキュウエビネを始めとする「夏咲きエビネ」の花はやはり夏に無くてはならない、夏を夏らしく感じる為の季節の花だと思います。
主に鹿児島県南部から、種子島、屋久島、奄美、徳之島を下って、琉球諸島に続く南国地に自生するこの仲間は、ヒロハノカラン(ダルマエビネ)、ツルラン、オナガエビネの3種で、これらを中心とする交雑種の総称として「リュウキュウエビネ」が存在します。
野生ランブームの頃はあちらこちらの山草屋さんで、この時期には必ず見られたものなのですが、最近ではとんとご無沙汰です。
当時は「夏咲きエビネ展」なんかも良く広告に出ていたのですが・・・。
最近はそんな奇特な展示会を行うところは殆ど見られなくなりました。
人気を博した「紫雲閣」や「烈火」なんか、今は何処へ行ってしまったんでしょうか!
この「夏咲きエビネ」には、幾つかの致命的な欠点が見られます。
先ずは、いずれも大型になり、場所を取る事。
ヒロハノカラン系のものはそれ程でもないのですが、ツルラン系のものは特に大型化しやすい傾向があります。
次に、冬の寒さに弱く、温度管理を有するものです。
先に述べたように、この仲間の分布の殆どは南国です。
したがって凍結は元より、最低でも5℃くらいの加温を要します。本来なら洋ランハウスくらいが望ましいものです。
そして最後に、何といってもこの仲間は、春咲きエビネ以上にウイルスに弱いものなのです。
芽出しから葉の固まる頃は特に顕著で、酷いものでは葉の全面に鮮やかなモザイク模様がくっきりと現れます。
以上の話を総合すれば当然ですが、この仲間は良く「洋ラン屋さん」で生産・栽培されていました。
その事によってウイルスを蔓延させる要因となったのも少なからず影響したのだと思います。
今回紹介している「夏咲きエビネ」たちは、昨年、種子島から持ち込まれたものです。
改めてジックリ見ていると、最初に述べたとおりとても夏らしさを感じる花です。
こんな時代ですから・・・改めてジックリと取り組んで見たい花たちですね。

リュウキュウエビネ」 いかにも夏咲きエビネらしい色合いです。オナガエビネの顔色が濃い濃色の個体です。

リュウキュウエビネ」 優しい桃色の花と紅色のアクセントがとても可愛らしい花です。舌にヒロハノカランの特徴が見られます。

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「園芸」カテゴリの記事

コメント

質問なのですが

>この仲間は良く「洋ラン屋さん」で生産・栽培>されていました。
>その事によってウイルスを蔓延させる要因とな>ったのも少なからず影響したのだと思います。

洋ランの業者と山野草の業者さんではウイルスの対処法が違うということなのですか?

教えてください。

ピンギ様、こんばんは。
おそらく洋ラン屋さんと山草屋では対処法は同じだと思います。
問題は、当時、きちんと対処していたかどうかだと考えます。
細かく言えば洋ラン屋さんも山草屋も差異はありません。あくまで個人レベルの問題だと思います。
ただ、山草屋はエビネの仲間に関しては大打撃を受けたところも多く、この頃はかなり敏感になっていました。
僕も古くは洋ランの世界で仕事をしていた事もありましたが、エビネ全盛の頃は未だ、洋ランの世界は意外にウイルスには無頓着なところが見られました。
当時、エビネは高価なものでした。
大量生産をもくろんだ畑による地植え栽培はウイルスの蔓延を助長するものでした。
その頃に多くの夏咲きエビネが処分されました。
時を同じくして、一部の洋ラン屋さんでは、海外からの希望により?、夏咲きエビネの生産がされていました。
しかし、その多くは大型になる事と、日焼けによる葉や株の傷みを防ぐ為に、シンビやデンドロの棚下で栽培される事もありました。
僕の紹介されたナーセリーでも、ほぼ全株にウイルス症状の現れた夏咲きエビネが普通に栽培されているのを目にした事も事実です
ただし本文の通り、これはあくまで過去の話です。
今は色々な事に敏感な時代です。
それに、ピンギ様の様に、そういった部分に関心を持ってくださる方もとても多くいらっしゃいます。
僕ら生産するものも、それなりに勉強していかないと、どんどんおいて行かれる時代です。
もちろん、これは山草屋でも洋ラン屋さんでも同じこと。
今は、そうした志の業者さんも沢山見られます。
当時とはだいぶ違いますね。
だからこそ、改めて見直してみたい花たちなので紹介してみました。
この話は僕の残念な実体験からの話です。
答になっていなければ御免なさい。


返事が送れて申し訳ない。

『昔はウイルスの知識が無かったので野性ランは大きな被害を受けた。でも洋ランはウイルスのことがわかってから普及しだしたので、対処ができている。またメリクロンをするのでウイルスフリーになる。だから洋ランのウイルスはあまり気にしなくてよい。』

というような趣旨の発言を目にしました。
でも実際に業者の温室に行って見ると、棚下に置かれた株に棚上の株の水がかかるようになっている。
バケツに水をためての水遣りをすすめる。
また、メリクロンをしたからといって必ずしもウイルスフリーになるわけではない。
ウイルスに罹っても病徴の無い場合もある、等。

これで大丈夫なんだろうか?と思っていました。

結局洋ランでもしっかりと対処をしていないとだめだということですね。
大変参考になりました。ありがとうございます。

とはいえ、我が家のエビネもウイルスっぽいのですがなかなか捨てられない…

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